【22卒必見!】アフターコロナの飲食業界はどうなる?実態と今後の展望を解説

コロナウイルスによる打撃を受けている飲食業界。就活で飲食系の仕事を考えていた人は、どうするべきか迷っている人もいるでしょう。

 

そこで、この記事では、コロナの影響で経営が難しくなっている飲食業界について、今の実情、実際の賃金、コロナ禍の働き方などを解説したいと思います。飲食系に興味がある就活生の方や、色々な業界の情報集めをしたい人は参考にしてくださいね。

 

1. アフターコロナの飲食業界の実情

最初に、飲食業界の状況からご紹介します。ご存じの通り、レストランや居酒屋は「コロナに感染する可能性がある場所」として認識されているため、以前のような客足は期待できません。

 

実際に閉業になった店の数は計り知れず、個人経営者だけでなく、大手チェーンも店舗経営を断念しているところもあります。

 

帝国データバンクの調査によると、外食産業の対象会社のうち85%が前年に比べて売り上げが減っているそう。数字が大きいところでは、ダイナックホールディングスをはじめとして、前年比で50%近く売り上げ減となった会社もあります。

参考:上場企業(外食産業)の月次売上高動向調査(2020 年 7月分)帝国データバンク

 

うまく経営を続けているところでも、こまめにテーブルや備品の消毒を徹底して、席数を減らすなどの対応が必要です。このような状況では、ビフォーコロナのような従来の売り上げは期待できないでしょう。

 

2. 飲食業界の賃金事情

なかなか状況が芳しくない飲食業界ですが、実際に働いてみるとどのくらいの給料がもらえるのでしょうか。アフターコロナ下での働き方の変化についても解説したいと思います。

 

2-1. 飲食業界の給料はいくらくらい?

厚生労働省が発表している、業界別の初任給を調べた資料によると、令和元年のホテル・飲食業の大卒の初任給の平均は200,800円。一番高い分野は学術や技術産業の227,200円で、飲食業の初任給はもっとも低い結果になりました。

 

また、今回のコロナウイルスの影響で、令和2年の賃金がさらに下がってしまう可能性は多いに考えられるでしょう。

参考:令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:3 主な産業別にみた初任給 厚生労働省

            

また、DODAが公表した業界別の平均年収ランキングでは、10の業界のうち小売・外食業界が最下位の351万円となっています。(1位はメーカー、平均年収454万円)

そのうちほとんどが年収300万から400万円台で、年間500万円以上の収入を得ている割合はごくわずか。

参考:平均年収ランキング 最新版 【業種別】 DODA

 

2-2.飲食業界で給料をあげるためには?

 

上記の資料を見て「飲食業界は無理!」と思った人もいるかもしれません。しかし、飲食業界は年次が上がれば給料が上がりやすくなるところでもあります。

 

飲食.COMが独自に行った調査では、20代の間は7割の人の給料が18万円以下ですが、40代以上になると35万円以上もらえる割合が約75%という結果が出ました。

 

つまり、30代の間にキャリアで成功をおさめることができれば、年次を重ねるにつれて給料アップが期待できるということ。

 

参考:【給与データ】飲食店の正社員は月給27~30万円が27%! 経験を積めば給料は上がる? 飲食.COM 

 

新卒で入ってしばらくは給料が低いけれども、それを乗り越えられるかどうか、そして30代でどれだけ経験を積めるかがカギになりそうですね。

 

ただ、これらの話は会社の売上が安定していることが前提です。就活の際には、コロナ禍でも売上が安定しているか?アフターコロナでも伸びていきそうな事業はあるか、といったことを気にする必要も出てきます。

 

3. アフターコロナの飲食業界の働き方

では、そんな飲食業界はコロナ禍でどのように変化しているのでしょうか。大きなポイントは3つあります。一つずつ見ていきましょう。

 

3-1. デリバリーやテイクアウトの増加

皆さんも知っているように、ウーバーイーツをはじめとしたデリバリーサービスやテイクアウトの利用が主流になりつつあります。

 

飲食店の中でも、この事業に参入したことで売り上げをなんとかキープしているところもあるでしょう。ウイルス感染を心配せずに、おいしいものが食べられるデリバリーサービスビジネスは、今後も大きくなっていくことが予想されます。

 

3-2. IT化が進む

近年キャッシュレス化やAIの発展に伴って、飲食業界もIT化が進んでいます。感染防止のために、キャッシュレス決済サービスを積極的に導入している店が増えていますよね。

 

キャッシュレス化が進むことで、レジの精算管理業務やヒューマンエラーがなくなるメリットがあります。

 

また、AIを使ったロボットの利用も増えてくるでしょう。たとえば、調理ロボや接客ロボなど、今後のウイルス対策で開発が進むことも予想できます。

 

そうなると、それまで人が行っていた業務の効率化につながり、人間は他の事業の企画や、より高度な業務に時間を割くことが可能です。飲食業界の発展につながるビジネスが出てくる可能性もあります。

 

3-3. ビフォーコロナに比べて働きやすくなる

もともと、ファミリーレストランや居酒屋経営をしている飲食店では、働き詰めで正社員は休みも取れない、というイメージがあるかもしれません。

 

しかし、アフターコロナでこの状況は好転していると言えます。なぜなら、上記のデリバリーサービス増加や、IT化が進むことで人間の労働時間が削減できるからです。

 

そうすると、完全週2日制になったり、1日中フロアで接客をしたりすることは少なくなるでしょう。

 

ただ、その分人間がスキルを向上させていくことが必須になります。ロボットに仕事を奪われないよう、勉強をして新たな価値を生み出さなければいけません。

 

まとめ:アフターコロナの飲食業界は変化し続けている

飲食業界のリアルな状況と、働く場合の条件、アフターコロナの変化などについてご紹介しました。この環境下でなかなか厳しい状態であることに変わりはありません。

 

しかし、IT化やデリバリーサービスのニーズがあることで、飲食業界で働く人にとって変化があるのも事実。効率化が進めば、それまで労働に割いていた時間を、新たなビジネスの企画に使うこともできるようになります。

 

興味がある人は、飲食業界に挑戦してみるのも一つの手です。ただ、20代の間は賃金が低いことが統計的に出ているので、給料アップを目指すなら、長い目で働き続ける我慢強さがいりますよ。

 

また、その際には本記事で紹介した、今の状況、条件、今後の展望などを把握したうえで、自分のやりたいことを突き詰めて就活に臨んでみてください。読者の皆さんの就活がうまくいくことをお祈りしています。