なかなか内定が出ない21卒の人へ。今後の就活をどう進めていく?

2020年9月現在、ウイルス拡大の影響もあり、内定をもらえていない学生さんがいらっしゃると思います。

 

就活が長丁場になると疲れも出てきます。「このまま卒業しても仕事がないから、再来年に繰り上げるか・・・」と考えている人もいるかもしれませんね。

 

しかし、まだ内定獲得をあきらめるのは早いですよ。これからの時期にかけて、優良企業から採用してもらえる可能性は十分にあります。

 

そこで今回は、21卒の学生さんの内定率や、今年度の就活の動向について紹介します。まだ内定をもらえていない学生さんは、本記事を参考にして今後の就活を優位に進めていきましょう!

 

1. 21年度の就活動向

 

ウイルスの拡大により、21年度の就活には大きな波乱がありました。就活中にその厳しさを感じた人もたくさんいるでしょう。

その中で内定率はどのくらいなのか、今後の就活動向について見ていきたいと思います。

 

1-1. 21卒の内定率

 

まず、コロナ禍での就活の実態を見てみましょう。リクルートキャリアによると、21年度8月の新卒内定率はおよそ8割。20年度は9割の就活生が内定を得ていたため、大きな変化があることがわかります。

 

同調査では、学生の大半は内定が出るまで就活を続けていると記載されていました。そのため、残りの約2割の学生はこれからも活動を続けていくことが予想されます。

 

参考:リクルートキャリア 就職プロセス調査(2021年卒)「2020年8月1日時点 内定状況」

 

20年度は8月時点で9割の人が内定を取得していたことを考えると、今後の就活市場はだんだん厳しくなっていくかもしれません。

 

1-2.コロナ禍での就活浪人について

 

ここまで読んで「前年比-10%だったら、卒業まで内定をもらえない可能性もあるかも・・・。就活浪人をしたほうがいいかな」と思った人もいるかもしれません。

 

しかし、このご時世に就活浪人をしても、来年度の就活市場の状況がよくなっているとは限らないのです。

 

現に、国内総生産(GDP)の数値は減少しつつあり、自粛ムードが続いている状態では、大幅な景気改善は期待できないでしょう。

 

さらに、景気悪化の影響を受けて新卒採用人数を絞るなど、求人倍率が下がることも考えられます。

 

このように、来年度に繰りこせば、内定獲得の可能性が絶対高まるとはいえません。可能な限り就職活動を続けることをおすすめします。

 

2. コロナ禍と就職氷河期の就活比較

いわゆる就職氷河期と呼ばれるのは、バブル崩壊後とリーマンショック後の2つです。

 

どちらも就活に大きなインパクトを与えたイベントですが、コロナ禍と比べてみるとどのくらい大変だったのでしょうか。3つの求人倍率を比較してみました。

 

バブル崩壊後(1999年)の求人倍率:0.34

リーマンショック後(2012年)の求人倍率:1.23

コロナ禍の現在(2020年)の求人倍率:1.53

 

参考:リクルートワークス研究所 大学求人倍率調査

 

バブル崩壊後の最低値である0.34はすさまじい数字ですね。バブル崩壊後、リーマンショック後と比べると、現在は求人倍率が一番高く、比較的就職しやすい状況であるとわかります。1人につき1社以上の内定がもらえる計算です。

 

3. 秋以降も採用を続ける企業は多い

 

コロナウイルスは就活に大きな影響を与えたのは言うまでもありませんが、内定をもらえていなくてもまだチャンスはあります。

なぜなら、先述のリクルートキャリアの調査によると、コロナウイルスの影響で採用スケジュールが全体的に遅れているからです。

つまり、今後も採用活動を続ける企業がまだあるということです。たとえば秋採用や、内定者の枠が埋まらずまだ募集を続けている会社もあるでしょう。

採用を行っている企業は、たとえば以下のようなところがあります。

 

・富士通

富士通では、秋採用といったシーズンごとではなく、年間を通して応募できる通年採用という方式をとっています。新卒採用も対象で、従来は8月までだった募集締め切りがなくなりました。営業、エンジニア、コーポレート部門など職種も幅広いので、この機会に検討してみてはいかがでしょうか。

 

参考: 富士通 2021年度新卒募集要項

 

・ヤフー

ヤフーに関しても通年採用を行っているため、これから新規応募をすることが可能です。研修を経て部署が決まるコースと、あらかじめスキルに応じて職種が決まるコースの2つがあります。

参考:ヤフー 採用情報 募集要項

 

・ユニクロ

ユニクロも年間を通して新卒採用を実施。「ユニクロパスポート」という、最終面接を3年以内に受けられるという珍しい制度もあります。ただ入社時期は3月か9月のどちらかで、卒業後すぐに働けない場合はインターンなどをやっておくと良いでしょう。

参考:ユニクロ 通年採用

 

この他にも採用を続ける企業はまだまだあるので、就活サイトや説明会を使って、応募可能なところを探してみてください。

 

4. 内定を勝ち取るには、選択肢の幅を広げること

 

ここまで21年度の就活の動きや、秋以降の採用状況について解説しました。なかなか内定がもらえず、苦しい思いをした人もいたと思います。

 

そんな人は、今後内定を勝ち取るために、ぜひ選択肢の幅を広げてみてください。自分がやりたいことや、達成したいことは絶対にその業界でないとダメでしょうか?他の業界、職種で実現できることがあるかもしれません。

 

もしくは、自分の目標を達成するために、必要なステップを踏めそうなところを探してみましょう。今の時代は、終身雇用制度が終わりつつあります。むしろ、最初に入社した会社でずっと働く人のほうが少ないのです。

 

長い目で考えて、自分のやりたいことをできそうな会社を幅広くピックアップしてみることをおすすめします。

 

まとめ:コロナ禍での就活は厳しいが、焦らずに進めていこう

 

21卒でなかなか内定が出ない学生さん向けに、21年度の就活動向や就活浪人の可能性についてお伝えしました。

厳しく感じられるコロナ禍の就活ですが、いわゆる就職氷河期と比べると、実態はそこまで絶望的ではありません。

内定がもらえないままでいると焦ってしまいますが、少し時期が遅れているだけで、就職できる可能性は十分あります。

 

「この業界でないとだめ」という思考にならず、幅広い業種・職種を見て、自分のやりたいことにつながりそうな企業を探してみてください。読んでいただいた方の就活が上手くいくことを心から願っています。