【22卒向け】知っておきたい、コロナ禍のテーマパーク業界の就活動向

東京ディズニーランドユニバーサルスタジオ・ジャパン(USJ)が好きな人なら、就活でテーマパーク業界への就職を考えたことがあるでしょう。昨今のコロナ禍で、新卒採用の状況がどう変化したか、気になる人もいると思います。

 

そこでこの記事では、22卒の学生向けに、テーマパーク業界の就活動向について詳しく解説します。テーマパークへの就職に興味がある人は、ぜひ参考にしてください。

 

1. コロナ禍のメジャーなテーマパークの動向

各テーマパークは、ウイルス拡大防止のため一時的に休園せざるを得なくなりました。ここ数か月の間に営業再開したところが多いですが、まだフル稼働とまではいかない状況です。

 

そのような環境下で、オリエンタルランドやUSJの2大テーマパークにも変化がありました。具体的に見ていきましょう。

 

1-1. USJが新卒採用を中止

 

21年度の新卒採用において、USJが途中で採用活動を中止したのは大きなニュースになりました。それまでは120名ほどの人員を新卒枠で採用していましたが、感染拡大防止のため、中心を決断したとのこと。

 

もう一つの理由として、経営状況の悪化もあったそうです。中止を発表した時点の内定取り消しはありませんでしたが、選考途中の学生はあきらめざるを得なくなりました。

 

参考:USJ 採用ページ インフォメーション

 

1-2. オリエンタルランドが冬のボーナスを7割削減

 

東京ディズニーランド・シーを経営しているオリエンタルランドも、コロナの影響を受けて冬のボーナス削減に踏み切りました。対象は約4,000名の社員で、金額の7割がカットされるとのこと。

 

また、一部の社員は仕事を変える必要も出てきています。たとえば、現在パーク内では、ウイルス感染対策のためパレードを中止しています。

 

そのためパレードに出ていた社員は別の仕事を行う、もしくは退職、のどちらかを選ばざるを得なくなりました。

 

2. 22年度のテーマパーク業界の新卒採用状況

 

22年度の新卒採用状況については、USJ、オリエンタルランドのどちらもまだ情報が更新されていません。来園者数を制限しながら運営しているため、赤字が続くと採用の難易度もあがっていくでしょう。

 

一方で、すでに22年度のエントリーを開始しているテーマパークもあります。たとえばよみうりランドは、秋のインターンシップを2020年9月末から開始しました。

 

参考:よみうりランド採用サイト

 

まだ情報が出ていないテーマパークが多いですが、企業によっては22年度新卒採用の募集を始めているところもあります。

 

3. 今後のテーマパーク業界の動向

テーマパーク業界は打撃を受けた1年でしたが、22年度以降はどうなるのでしょうか。今後の動向の予想をまとめました。

 

3-1.売上が低迷

 

Withコロナ時代に切り替わり、テーマパーク業は売上を伸ばしていくのが困難な状況です。

 

実際、20年3月のオリエンタルランドの決算報告では、19年に比べるとおよそ30%の純利益減となりました。金額にすると、約622億円とものすごい額です。

 

参考:オリエンタルランド 2020年3月期決算短信

 

売上減は、ダイレクトに給料減につながります。現に正社員でもボーナスが減る事態に発展しているため、状況がよくなるまでにかなり時間がかかるでしょう。

 

3-2. 採用人数が減る

 

来園者を減らさざるを得ない中で、今までと同じ人数を採用するテーマパークは少ないでしょう。来園者が少なければ、従来のような売上金額は見込めないからです。

 

そんな中で経営を続けていくには、人件費の削減が必須。特に新卒入社の社員には研修やOJTなど、多大なお金と時間がかかります。

 

このように、今後の新卒採用では募集人数を減らして、固定費削減をはかる企業が増えていくでしょう。

 

4. テーマパーク業界の就活における考え方

 

コロナ禍では、今まで以上に多くのスキルと柔軟な考え方が必要になります。テーマパーク業界において、特に大切な項目を見ていきましょう。

 

4-1. これまで以上に即戦力が重視される

 

採用人数が減り稼働が限られる中で、企業が新卒採用の育成にかけられる時間は多くありません。そのため、採用活動では即戦力がこれまで以上に大切です。

 

たとえば、接客業をやっていた、調理のスキルを持っている、技術力がある、といった点はアピールポイントになります。さらにどの仕事で活かせるのか、実際の職種に落とし込めると好印象です。

 

しかし全くの初心者で、手取り足取り教えなければいけないのなら、内定を勝ち取るのは難しいでしょう。スキルがない人は、今からでもアルバイトやインターンで実務経験を積むことをおすすめします。

 

4-2.狭き門なら、方向転換するのも一つの手

 

テーマパーク業界に限った話ではありませんが、コロナ禍の就活で志望業界を1つに絞るのはハイリスク。特にテーマパーク業界のように、新卒採用の条件が厳しい場合は尚更です。

 

「自分の目標はテーマパーク以外で達成できないか?」と考えて、必要なら方向転換できる準備を整えましょう。

 

たとえば「人を笑顔にする仕事がしたい」という夢なら、映画や動画などのサービスでもできますよね。オフラインの仕事なら、経営状態がいい企業もたくさんあります。

 

広く視野をもって複数の業界に応募すれば、まったく受からないというリスクを分散できます。

 

まとめ:コロナ禍のテーマパーク業界は狭き門。即戦力を身に付けよう

テーマパーク業界に興味がある22卒の人向けに、21年度の動向と今後の変化について解説しました。経営状態が厳しいテーマパークは、22年度も新卒採用の門は狭くなっていくでしょう。

 

内定を獲得するには、経験やスキルを積んで即戦力となることが最重要です。時間があるうちにインターンやアルバイトをして、能力を身に付けておきましょう。

 

そして、いざとなったら別の業界に転換することも一つの選択肢です。業界にこだわらず、自分のやりたいことに軸を置いて、キャリアプランを考えてみてください。