コロナ禍で注目されている業界は?データをもとに人気がある企業を紹介

コロナ禍で働き方が変わり、就活にも大きな変化が訪れました。

経営状態が悪化する業界・企業が増えており、働き口があるのか不安に思う人もいるのではないでしょうか。

しかしこんな状況だからこそ、強みが引き立つ業界や企業があるのも事実です。

今回はコロナ禍で就活生に注目されている業界や企業を紹介します。

就活を控えている人や現在就活中の人は、新しい選択肢を視野に入れるきっかけとしていただければと思います。

1. 食品業界

1つ目の注目業界は食品業界です。ステイホームによりコロナ禍で人々が家で楽しめる食品の消費が盛んになったことが原因と考えられています。実際に、就職情報サービスを提供している学情のデータによると味の素、サントリー、ロッテなどの大手食品企業の人気順位は昨年度に比べて大きく向上しています。

その他にも日清食品、雪印、森永製菓など製菓会社もトップ30に複数ランクインしているため、就活生から人気が高まっているといえるでしょう。

参考:22年卒学生に聞いた「就職人気企業ランキング」Itmediaビジネス

コロナ禍では家で過ごす時間が増えたことで、オンライン飲みや健康にいい食材の人気が高まっています。それに合わせて食品業界のニーズも高まり、就活生の注目を集めていることが伺えます。

2. IT・通信業界

2つ目はIT・通信業界です。特にコロナ禍では働き方が変わりテレワークが主流になったため、セキュリティやシステムインテグレータなどの分野は需要が高まっていることが目に見えてわかるでしょう。

オープンワークが調査したランキングを見ても、上位20位にはNTTデータ、富士通、楽天、サイバーエージェント、IBMなど数々のIT企業が見受けられます。こうしたデジタル系に強い企業はもともと人気が高まっていましたが、コロナ禍でさらに応募数が増えているのではないでしょうか。

参考:【男女別】就職注目ランキング オープンワーク

さらに国内ではデジタル分野の発展を推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)の動きも進んでおり、システムのクラウド移行やAIなどを使った仕事の効率化がより一層求められています。国内にある中小企業ではDXの推進が不十分といわれているところも多いので、デジタル分野に強いIT企業は今後もニーズの高まりが続きそうです。

こうした流れの中で、IT・通信業界は今後も人気が出てコロナ禍でも多くの就活生が志望企業の選択肢として考えると予想できます。

3. 出版業界

電子書籍などのデジタル化に伴い出版業界は陰りがあるといわれていましたが、コロナ禍では逆に追い風が吹いています。おうち時間を読書や漫画にあてる人も増えており、就活生にも人気が出ているのです。

たとえば2020年に大ブームとなった「鬼滅の刃」は「キメハラ」という言葉が出てくるほど馴染み深いものになり、最終巻を買うために本屋に何十人も並ぶほどの大人気となりました。

さらに大学生を始めとして、おうち時間を「自己投資」に使う人が増えていることも、出版業界が注目される原因です。お金や資格に関する勉強をしようと考える人が増えたことで、とある本屋では参考書の売上が伸びたという事例もあります。

外に出て遊ぶことがしにくい状況だからこそ、本や漫画に興味が向いて業界全体で注目を浴びる原因ができたといえるでしょう。

4. ゲーム業界

ゲーム業界もコロナ禍で人気が出ている分野です。言わずもがな「おうち時間」をゲームに使う人が増え、それに伴って業界全体のニーズが高まっているからです。2020年は「あつもり」を始めとした人気ゲームが出ました。

さらに、運動不足を解消するために家でエクササイズできる「リングフィットアドベンチャー」も人気のあるゲームの一つです。一時は通販での販売価格が公式を上回るほどになり、家での時間を有意義に過ごすための手段として人気が出ていました。

また人との対面交流が難しくなった分、オンラインゲームを使ったコミュニケーションも人気が出ています。オンラインで他の人と話をしながらゲームをすることで、コミュニケーションにいて抱えていたストレすを発散できるというメリットもあるのです。

2021年のゴールデンウィークも緊急事態宣言が一部の都市で発令されたことを踏まえると、今後もしばらくはゲーム業界の人気は続くかもしれません。

5. 地方自治体

地方自治体もコロナ禍で人気が出ている職種の一つです。もともと「安定している」というイメージが強く人気がありましたが、コロナ禍で不景気が進むにつれて、よりその安定さが魅力的に見えることが原因と考えられます。

実際にマイナビの調査でも公務員の人気は一時的に下がっていましたが、22年卒の学生からは「公務員を就職先として考えていたことがある」という人の割合が高くなっていることが分かります。

その要因としては安定していることや福利厚生の充実、社会的貢献度が高いことなどがあげられていました。コロナ禍で観光業などが厳しい状況になっていますが、地域を活性化させるために地方自治体で働きたい、と感じる人が増えているようです。

参考:2022年卒公務員イメージ調査 マイナビ

まとめ

コロナ禍で就活生から注目されている業界や企業について解説しました。コロナウイルスの影響で景気が落ち込んでいる業界もありますが、一方で需要が高まっているところもあり、新卒として活躍できる可能性があるとも捉えられます。

行きたい業界に応募できるような状況ではないこともあるかと思いますが、そんなときは他の分野も視野に入れて就活を進めてみてください。きっとやりたいことが見つかり、自己実現できる仕事を探せるはずです。そしてその選択肢の一つとして、本記事で紹介した業界を検討してみてはいかがでしょうか。