就活生のみなさんの中には
「何を基準に就職先を選べばいいのか迷っている」
「企業とのミスマッチを防ぎたいので、企業選びを慎重にやりたい」
「他の学生が何を決め手にして企業を選んでいるか知りたい」
このように考えている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、
・学生は何を決め手に就職先を選んでいる傾向があるのか
・就活生が重視すべき企業選びのポイント
を解説します。ぜひ企業選びの参考にしてみてください。
目次
学生が就職先を選ぶ決め手は何が多い?
日本の学生は、何を決め手・ポイントとして就職先を選ぶ傾向があるのでしょうか?
リクルートキャリア 就職みらい研究所『就職プロセス調査(2021年卒)』では、2021年卒業生を対象に、「就職先を確定する際に決め手となった項目」についてアンケートを取りました。結果は以下の通りです。
順位 | 就職先の決め手 | 割合 | 割合(昨年) |
1位 | 自らの成長が期待できる | 49.8% | 56.1% |
2位 | 企業や業界に安定性がある | 34.9% | 31.5% |
3位 | 福利厚生(住宅手当等)や手当が充実している | 34.8% | 35.0% |
4位 | 希望する地域で働ける | 31.6% | 34.3% |
5位 | 会社・団体で働く人が自分に合っている | 22.8% | 23.0% |
6位 | 会社や業界の成長性がある | 21.8% | 22.3% |
7位 | 会社・団体の知名度がある | 21.5% | 20.5% |
8位 | ゼミや研究等、学校で学んできたことが活かせる | 18.1% | 17.8% |
9位 | 会社・団体の規模が大きい | 18.0% | 20.2% |
10位 | 会社・団体の理念やビジョンに共感できる | 16.6% | 17.7% |
【引用】リクルートキャリア 就職みらい研究所の「就職プロセス調査(2021年卒)」
1位は「自らの成長が期待できる」
就職先の決め手で最も多かった項目が、「自らの成長が期待できる」でした。つまり半数ほどの学生は、仕事を通して自己成長したいと考えているということです。
しかし「自らの成長が期待できる」の項目は2020年では56.1%だったので、今年は6.3%も減少しています。このことから、企業選びで学生が重視している点に変化があったことが分かります。
「企業や業界に安定性がある」が増加
2位の「企業や業界に安定性がある」は前年から3.4%増加し、34.9%でした。このことから、会社に入ってから安定して働ける環境を求める学生が増加したことが分かります。
また3位の「福利厚生(住宅手当等)や手当が充実している」の項目からも、学生の安定志向が伺えます。コロナウイルスの流行による不透明な経済情勢の中で、企業に安定性があり、手当も充実しているという守られた環境で働きたいと考える学生が多いようです。
男女別での違いはあるのか?
2021年の調査によると、就職先を確定する際に決め手となった内容に男女で大差はありませんでした。
しかし女性の方が、福利厚生の充実や個人の生活と仕事を両立できるかという点を重視していることが分かりました。女性は、結婚や出産などのライフイベントが仕事に与える影響を考慮する人が多く、様々な項目を総合的に見て企業選びをしているようです。
就活生が企業選びで重視すべき3つのポイント
では、就活生が企業選びで重視すべきポイントは何でしょうか?
実際のところ、企業選びの基準をきちんと決めていなかったことが原因で、入社後に企業とのミスマッチに気付いた人や、どうしても会社でうまくいかず転職した人がいるのも事実です。
ここからは、就活生が企業選びで重視すべきポイントを3つご紹介します。自分に合った環境で無理なく働くためにも、以下のことをぜひチェックしてください。
ポイント①:社風や人間関係
まず1つ目のポイントが、社風や人間関係です。
転職する理由で最も多いのが「会社の雰囲気や人間関係が合わなかった」という理由です。会社の雰囲気や働く人たちとの相性が悪いと、仕事に行くこと自体が辛くなってしまいます。会社の雰囲気や人柄は、業種や会社によって全く異なるので、きちんと見極めていくことが重要です。
しかし社風や人間関係は、1回の会社説明会だけで分かるものではありません。だからこそ、インターンシップへの参加やOBOG訪問など、会社と触れ合う機会を増やしながら、志望する会社の雰囲気を見極めていく必要があります。
ポイント②:待遇
ポイントの2つ目が待遇です。自分がとても興味があって好きな仕事であったとしても、待遇が良くなければ長期的に仕事を続けることは難しくなっていきます。待遇はワークライフバランスを保つ上でとても重要なので、必ずチェックしましょう。
待遇の良さは給料だけでなく、福利厚生、残業手当、休暇の制度など、様々なチェックポイントがあります。特に残業手当があるか、産休や育休の制度があるかはとても大切です。自分が働く上で譲れない待遇の部分を、きちんと明確にするようにしましょう。
ポイント③:やりがい・自己成長
ポイントの3つ目は、仕事のやりがい・仕事を通じての自己成長です。仕事でのやりがいや自己成長に繋がらなかったら、仕事へのモチベーションはどんどん下がっていきます。せっかく働くからには、自分の好きな仕事をしてやりがいを感じ、仕事を通してスキルアップできた方が、社会人生活を楽しく過ごせること間違いありません。
とはいえ、「やりがいが得られるか」「自己成長できるかどうか」を見極めるためには、自分の好き・嫌いや得意・不得意を理解しておく必要があります。しっかりと自分自身を分析し、この企業でやりがいを得られるか、スキルアップできるかを考えるようにしましょう。
就職先を選ぶ上で重要な「分析」
ここまで企業選びで重視すべき3つのポイントを紹介しましたが、これらのポイントをきちんと見定めるためにも「自己分析」「業界・企業分析」がとても重要になります。
これら分析ができていないと、自分の中で就職先を決める基準が定まらず、軸がぶれてしまいます。自分に合った企業に就職するためにも、自己分析と業界・企業分析は怠らないようにしましょう。
まとめ
今回は、多くの学生が何を基準に就職先を選んでいるのか、そして就活生が重視すべき企業選びの3つのポイントを解説しました。
自分に合った企業でやりがいを持って仕事に取り組むためにも、企業選びはとても大切です。ぜひ今回紹介したポイントを参考に、自分が就職したい企業・業界を探してみてください。