ガラパゴス就活?レジュメ就活?知って損なし!世界の就活事情

今、一部では日本の就活は「ガラパゴス就活」だと言われていることを知っていますか?また、諸外国は人柄よりも経歴を重視する「レジュメ(=履歴書)就活」が主流であることを知っていますか?

世界の就活は、地域によってその特徴が大きく違います。そして、就職活動が違うということは学生時代の過ごし方も大きく異なります。大学卒業後は海外企業に就職したいと考えているみなさん、「新卒は日本で、ゆくゆくはグローバルに活躍したい」と思っているみなさん、日本の就職活動以外も当然理解すべきではないでしょうか?

各国の就活〜アジア編〜


日本


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日本はご存知の通り、経団連が決めている就活解禁日というものがあり、大学3年生の終わりから大学4年生の10月頃にかけて多くの企業は「新卒一括採用」というものを実施します。この時期に企業は新卒学生をいっぺんに採用し、内定を出します。選考の方法は企業によって異なりますが、独自のエントリーシートやグループディスカッション、複数回の面接によって、自社の風土に合う人柄の学生を採用する傾向が強いです。

企業側としては、新卒の学生は即戦力として捉えるというよりも、将来の戦力として育ってくれそうな学生に期待をかけて採用を行ないます。学生側も、目先の学力やインターン経歴等よりも人としての優秀さが問われることや、3年生の後半から一括で採用の時期が決まっていることから、大半の学生があまり就職活動を意識することなく、自分のやりたいことをしながら学生生活を過ごします。

韓国


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韓国は財閥企業が多く存在し、学生たちは大手財閥企業やそのグループ企業に入社するために力を注いでいます。大手財閥企業の一社であるサムスン電子は倍率が700倍ともいわれています。
時期としては大学4年生の最後の学期から初めて、卒業間際に採用が決まるというものが一般的です。しかし中には行きたい企業に採用が決まらずに留年したり、卒業後に語学留学に行ったりする人もいます。

選考は、面接やグループディスカッション、プレゼンのように日本の採用手法と大きく違いはありません。しかし、大学での成績や経歴が非常に重視されます。TOEIC800点以下は足切り、留学やインターン経験は当たり前、のように学力・能力を重視し即戦力として働ける人材を優遇します。
より良い企業に就職できるように学生は「スペック作り」に時間を注ぎます。留学経験や語学能力、インターンシップの経験、ボランティア経験、何かしらの大会入賞など、履歴書に書けるだけの経歴をつくるために休学をする学生も少なくないです。

中国


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中国は人口が多く、アメリカやイギリスの有名大学での留学を経験している優秀な学生が非常に多い一方で、それに見合う良い企業が多くはないようです。大学生が企業を選ぶ最大な基準は「お金」で、給料が高い仕事が人気です。
新卒採用を行なう特定の時期はなく、通年で行われています。学生の卒業に合わせて募集を出す企業が多いため、時期のピークは存在します。

学生は3~6カ月ほどのインターンシップを通じて、その企業や職種が自分に合っているかを見極めます。そうして自分の特性のあった企業の特定のポジションへ採用が決まります。要するに、人事として採用されればずっと人事、営業として採用されればずっと営業ということです。また、そうまでして入社した企業も、より良い企業へ就職するための実績づくりとして見なされているため、中国では終身雇用という概念はありません。

モンゴル


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モンゴルの就活はポジション採用が基本で、特に新卒・中途で採用手法が分かれてはいません。就活解禁日のようなものもなく、通年で採用が行われています。企業HPや新聞の求人情報などから自ら探し出して応募します。

選考の際には、今までどういうことをしてきたか?が重要視されるため、勤務経験や能力がある中途や海外留学経験者が優遇されます。選考の流れとしては、履歴書提出→筆記試験→面接(1回か2回)というシンプルな選考が主流です。

ベトナム


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ベトナムの大学生は在学中にはあまり就職活動を行いません。自宅が都心部であればアルバイトをしながら仕事を探し、都心から離れた場所であれば地元でお金を貯めてから都心で仕事を探すことが多いです。そのため新卒就活という特定の時期もありませんし、そもそも概念すらありません。説明会やSPIのようなものは存在せず、書類審査と面接のみで採用が決まります。

書類審査では大学の専門や成績を重視されます。また、給料も交渉で決まるため、自分の希望する給料でなければ入社しないケースや、海外大学出身者は給料を高くもらえるケースは珍しくありません。また大前提として英語は必須スキルであるため、学生のうちから語学の勉強には力を入れています。

各国の就活〜ヨーロッパ編〜


イギリス


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イギリスでは、大学や大学院を卒業・修了しても、すぐには就職せずに、アルバイトやインターンをしながら、ゆっくりと就職活動をしている人たちが大勢います。もちろん新卒一括採用のような”Graduate schemes”というものもありますが、就職口はそこまで多くはありません。卒業と同時に就職するケースは稀であるため、卒業後に仕事が見つからずに焦っている人は特にいません。

またイギリスの企業では、新人教育はそれほど充実しておらず、即戦力が求められるため、学生はインターンなどで仕事の経験を積み、即戦力になろうとします。インターンに参加しなくても、パートタイムの仕事をして、仕事の経験を積む人もいます。

フランス


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新卒と中途の区別はなく、即戦力が重視されます。学生は在学中に行きたい企業と直接連絡を取り、インターンシップなどを通して実務経験を積みます。インターンシップは学業とインターンの両立具合によって3形態に分かれています。そうして、生まれたコネや自分で見つけた情報を元に各々で直接応募します。

ドイツ


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専門特化の圧倒的実力主義採用です。大学では6週間の無給インターンが授業に組み込まれ即戦力を身につけ、インターンが終われば修了書をほとんどの企業が発行します。大学の成績やインターンの修了書の成績が良いと、実力や実務経験があると見なされ優遇されます。

また、大学での専門や卒論のテーマがそのまま就活に影響され、一度採用された部署からの移動は原則ありません。選考は書類審査と面接一回のみで、どれだけ仕事の適応能力が高く、即戦力となるかが問われます。

スイス


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圧倒的なエリート主義社会であるため、そもそもの大学進学率は30%です。そのため「大学を卒業したら就職」という概念もそれほど強くはありません。卒業後に仕事を始める前に世界一周旅行に出る人などもいます。

新卒の募集時期も特定の時期はなく、行きたい企業に自分の大学の専攻に合ったポジションはあるかを直接問い合わせたり、新聞やインターネットで自分の卒業時期に合わせて募集中の企業を探したりします。

各国の就活〜欧米編〜


アメリカ


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アメリカの企業の多くは、新卒採用という概念は一切なくポジションが空けば採用を行ないます。特定の新卒採用時期等はなく、また新卒・中途の垣根もありません。もし新卒であれば大学での専攻や成績、活動が超重要視される経歴採用です。行きたい企業に入社するためにはインターン経験が必要になります。

多くの学生は、夏休みを活用してインターンに積極的に参加し、大学の最後の学期か卒業後に仕事を探し始めます。ただ、優秀な学生の多くは大手企業に入るよりも、自ら起業する傾向が非常に強いです。面接はある程度の手順はオンラインで済ませてしまう傾向にあり、最終面接のみ会社で行うケースが多いです。(ただしオンラインで全て済ませるケースも珍しくはない。)

カナダ


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カナダも諸外国同様に学歴や経歴が重視されます。学生はインターンを通して実務経験を積んでから就職活動を行います。経験豊富な人材を採用するという傾向が非常に強いため、若者の失業率が非常に高いことも特徴の一つです。近年ではこうした問題の対策として、若者ワーカーを支援するプログラムが生まれ始めています。

また、ディズニーやグーグルなどアメリカ系企業への入社志望も強めです。

日本の就活のガラパゴス化が進む


アジアは欧米やヨーロッパに比べて、「新卒」という概念が未だ残っているように感じませんか?ただ、その中でも日本の就職活動は諸外国に比べて「新卒」というくくりを非常に大事にしています。他の先進国では既に経験者や実力者の採用を積極的に行なっているのに対して、日本では「いかに企業の文化に合うか」というものを今でも重視して採用を行なっています。就活の為のメイク講座や歩き方講座のような第一印象に特化した就職活動準備を行なっているのは日本くらいだと言えます。

諸外国が何をしてきたか、どんな実績があるか?を重視するレジュメ(=履歴書)就活とするならば、日本はガラパゴス就活と言えるでしょう。

どちらが良い、悪いといった優劣はここではつけ難いものがありますが、日本を出て世界で活躍したいと思っているならば、日本以外の就職事情も知識として身につけておいて損はないでしょう。




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