就活浪人経験者が語る 「就職活動の極意」

就活浪人経験者が語る 就活1年目の失敗と2年目の成功

2018年卒業予定の新規学卒(新卒)採用が3月1日をもって大々的に解禁となりましたね。3月1日に入って何から始めようか迷っている人や、1月頃からインターン等に参加してすでに就職活動を始めている人など、様々にいると思います。就職活動を納得のできる形で終えるために、何か共有できるものはないか?と思いこのように記事にさせていただきました。

実は私は大学卒業前に就職浪人を決め、約2年間就職活動をしていました。1年目の時は自分のやりたいことが見えなくて思うような就職活動が出来ませんでしたが、2年目では志望していた会社に内定をもらうことができました。大学時代や社会人になった後には、その2年間で培ったノウハウや経験したことを、OB訪問などを通じて後輩にアドバイスをしていました。後輩からは、広告代理店や大手銀行などに就職できたという嬉しい報告も受けています。
これから就職活動を始めるみなさんは、1つの就活成功例として参考程度に気軽に読んでいただければと思います。

そもそも就活のゴールとは?


前述したように、私は就職活動を2年間行いました。なぜなら1年目の際には納得のいく企業から内定をもらえなかったからです。誤解が無いようにお伝えすると、私は会社に入ることがゴールではないと思っています。就職活動ですべてが決まるわけでもないですし、むしろ会社に入ってからがスタートだと思っています。スタートが違えばそのゴールも変わると考え、新卒で入る企業はある意味重要だと考えて妥協のない就職活動を行った結果、就職浪人という選択肢が生まれました。

就職活動のゴールとは、良い会社に入ることではありません。自分の将来を見据え、どんな社会人になりたいかを真剣に考え抜いた上で、人生のゴールに向かって最適なスタートを切れる会社、働き方を見つけることが就職活動のゴールだと思っています。

1年目の失敗から分かる2年目の成功方法

私が1年目に思うような成果を出すことができなかった大きな失敗は2つです。そしてこれは、私が今まで会った多くの学生が陥りがちなことだと思います。

①ES(エントリーシート)や面接対策は複数の人に見てもらう方が良い


ESや面接対策など就職活動に関したアドバイスは、最低でも2人以上の人に見てもらった方が良いです。なぜなら、複数の人に見てもらうことで様々な観点からアドバイスをもらうことができ、1人にだけしかアドバイスを受けていなかった時には気づかなかった盲点なども見つけてもらえるからです。

1年目の失敗

1年目の私は自分が書いたESの添削や、面接練習を大学のキャリアセンター(就職支援室等)の職員の方に見てもらっていました。それ自体は何も悪いことではありませんが、当時の私は完全に受け身体制で、職員のお話を鵜呑みにし、バックグラウンドも知らないその担当者を完全に信じきっており、毎回指名でその担当者にエントリーシートの添削や面接対策をしてもらっていました。主に内容は、「ESの書き方のルール」や「面接でのマナー」について対策してもらいました。

当時は失敗だとは思っていませんでしたが、2年目を迎えた時に当時志望していた広告代理店出身の職員の方がいると知ったので、それまでの1年間で前述の担当職員と磨き上げたエピソードやエントリーシートを見てもらいました。言われた一言は思いもよらないものでした。

「サッカーサークルを頑張ったことは伝わるけど、この程度の内容なら体育会系の人を企業は採用するよ」

私はとてもショックを受けました。たった1人のアドバイザーの意見を鵜呑みにしてやってきた努力は、実は見当違いな方向へ力を注いでいたのだと気づきました。

2年目の成功

2年目の私は、当時志望していた大手広告代理店出身の職員の方にサポートをお願いし、他にも志望する企業の先輩にOB訪問を行ない、ESの添削をお願いしたり、自分のエピソードが魅力を感じてもらえるものなのかどうかを面接の時のようにプレゼンし、コメントをもらったりしました。
当然最初は自分のプレゼンをすることや指摘されることが嫌でしたが、人によって視点が違うのでもらえるアドバイスも様々で、新しい気づきを多く得ることができましたし、当時のプレゼンで培ったことがその後の社会人生活でも活きていると思います
(ただし多くの人にアドバイスをもらう時は、そのたびに自分の考えが変わるようなことにならないよう、気をつけてください。)

2年目にはどんな先輩にアドバイスをもらうか、にもこだわりました。私はアドバイザー選びにおいて、①大手であること②倍率が高い会社であること③営業力の強い会社であること、の3つを重視していました。理由は、そういった会社に採用されている先輩たちは、何百人の面接をしている人事担当から選び抜いてもらえたため、何かしらの伝える力を持っており、自分に足りないのも伝える力だと考えたからです。

1年目と2年目の違い

1年目にESの書き方や面接の方法を教えてくれていた職員の方は、マナーややる気のアピールの方法を教えてくれる人でした。しかし、実は私のような平凡なエピソードしかない学生には「伝え方、見せ方」を教えてくれる師が必要だったのです。
特に広告代理店の社員の方は、常に伝えることを仕事としているので、アピールするための具体的な方法等、非常に勉強になるアドバイスを多くいただきました。

②大事なことは「選択」と「集中」


複数のナビ媒体に登録、毎週何かしらの説明会に参加する、エントリーシートをたくさん書く、OB訪問を●人以上行う・・・などのように毎日何かしらの就職活動に関したことを行なうことで、「結果を出した」と勘違いする学生が多く見受けられます。
ただ、それは1つの過程であって、結果ではありません。ただやみくもに就職活動をするのではなく、明確な就活のゴールを持ちながら、必要なことだけを選択し、そこに自分の時間を集中させることが大事です。

1年目の失敗

私はとにかく予定を詰め込んでいました。合同説明会に足を運び、大手からベンチャー企業まで、自分の興味のある業界もそうでない業界も全て同じように関心を持って情報を入手していました。
また、「リクナビ」「マイナビ」「エンジャパン」などありとあらゆる採用媒体に登録して、日々メールで流れてくる情報を整理したり、案内の来た採用面接を手あたり次第受けたりしていました。当然「下手な鉄砲数打てば当たる」で、何社かにありがたいことに内定を頂くことが出来ましたが、どうしてもそこの会社で働いているイメージがつかめずに辞退する結果となりました。

2年目の成功

1年目の反省を生かして憧れや興味がある業界だけに志望業界を絞り、その分の時間を業界研究や自己PR、エントリーシートのブラッシュアップに費やしました。また、1年目にはあまり実施しなかったOB訪問も、自分の行きたい業界に絞って積極的に行ないました。
1年目よりも時間をかけて業界研究や自己分析を行ったおかげで、その時には見えていなかった業界の仕組みや働き方、自分がなぜその業界を志望しているかなどを深く掘り下げてまとめることができたと思います。

1年目では通過しなかった企業の選考も、しっかりと考え抜いた自己PRや企業研究によって、書類通過率だけ見ればほぼ100%に近い結果になりました。

1年目と2年目の違い

限りある時間を効率的に使うために、やみくもに企業研究をするのではなく、本当に志望している業界だけを「選択」し、そしてそこにほとんどの企業研究の時間を「集中」させたことが、結果として2年目の就活の成功に繋がりました。

まとめ

就職活動を始める上で意識してほしいことは
企業の内定をもらうことは、ゴールではなくスタート選びである
ということです。
また、私の失敗から2つお伝えしたいことは

  • 就職活動のアドバイザーは1人に絞ってはいけない
  • 時間は限られているので「選択」と「集中」を意識して取り組む

ということです。

以上のことを意識して、納得のいく就職活動を行ってください。
次回以降の記事では、より具体的なテクニックの部分について触れていきたいと思います。