【コロナショック】22卒が味わう地獄の大学生活、いよいよ現実味を帯びてきた。

前代未聞の試練が一気に訪れる

前代未聞の試練が一気に訪れる22卒の就職活動。経団連の就活ルール変更やコロナウイルスの影響など、過去最大の就職氷河期が訪れるであろうことが予想される。大学生活を存分に楽しむことすらままならない不遇の22年卒学生が、今“覚悟すべきこと”とは。

22卒特有の悩みになりそうな4つの外部的要素

22卒を苦しめる試練1. 前代未聞の就活が始まる

所謂、「就活ルール」の撤廃によって22年卒の大学生は誰も経験したことのない就活を行うことになりそうです。これまでは、経団連に属する企業は採用情報の解禁が3月1日、面接の解禁が6月1日と決まっていたため、まとまった期間でまとまった数の企業の採用活動に参加することができました。これによって大学の時間割なども就活と融通が利くように調整することが可能でした。しかし、このルールが撤廃されることによって企業ごとに面接の時期はバラバラになる可能性が高くなります。この場合、4年生の3~6月が就職活動という常識がなくなり、3秋までに必要な単位を取り切って就活中は大学に行かなくて済むように、というような計画的な時間割も効果が小さくなります。そして、3年生の時期から授業を休んで必要な時に就活をせざるをえない学生が増えてしまいます。

学生たちは常に企業の採用活動の動向をチェックし、なおかつ企業のタイミングに合わせてESの執筆や面接を行う必要があります。現時点でも経団連に属していない企業では、すでに大学3年目の学生を早期で内定を出すケースも少なくありません。これらの企業で就活をする学生の中には授業を休んで面接に行く人もちらほら。その中で、すべての企業が好きな時期に採用活動を行うとなれば、大学の授業の出席と就活の両立がよりハードになります。大学の授業に没頭すれば就職先に困る、就活に注力すれば大学の単位が危なくなる、といったことが起きかねません。このような「カオス」な就活を体験するのは22卒が初めてで、現行のシステムで就活をしてきた21卒以前のOB・OGたちの助言もどこまであてになるかもわかりません。22卒の学生たちは、時間の余裕もヒントもない中で就活に臨まなくてはならないのです。

22卒を苦しめる試練2. コロナショックによる過去最大の就職氷河期が到来

 

21~24卒の学生にとって悩ましくなるのが、2020年に世界中で猛威を振るっている、コロナウイルスの影響です。世界中で死者が増え続ける未知のウイルスは、当然のように経済にも甚大な影響を与えています。外出自粛要請が出され、多くの企業も採用活動をストップしているのが現状です。現在多くの専門家によって、コロナウイルスの完全収束までは約2~3年を要すると言われており、これは21卒〜24卒の大学生の就職活動にも充分な影響を及ぼすであろう期間です。特に21卒、22卒の就活生はオンライン説明会やオンライン面接など、今まで経験の無い新たな就活スタイルに頭を悩ませることになるかと思います。また、仮にコロナウイルスがある程度収束したとしても、完全に影響がなくなる訳ではありません。空前のコロナショックを機に、多くの企業は”固定費の見直し”を行います。充分な成果を産まない正社員をコストとし、必要最低限の人数で経営を行う流れへ移行していく為、新卒採用の人数もかなり絞られるでしょう。特にオリンピックに向けて21卒を大量採用した企業は、22卒の採用に対してかなり消極的になることが予想されます。

試練3. バイトの門戸が狭くなる?

10月に入り、厚生労働省が新たに定めた都道府県ごとの最低賃金が発効され、最低の時給の金額が各都道府県で24~27円上昇しました。これは、アルバイトをやる学生にとっては、例えば週に10時間ペースで働けば月給が1000円程度ですが増えるので、多少なりとも一見ありがたい話に見えます。しかしながら、従業員を雇う企業や店舗にとっては当然ながら人件費が増えることになるので財政を圧迫するものになりかねません。そこで、雇用する人材の数を減らす、求人を少なくするといった形でコスト削減が行われるようになる可能性が大きくなります。日本と同様に最低賃金の引き上げを行った韓国では今年の8月に青年失業率が10%を超えるなど、アルバイト就業者の減少が問題視されています。もし日本でも同様のことが起きれば、アルバイトで働いて稼げる大学生が少なくなることも十分に考えられます。

試練4. 消費増税による支出増

政府は、2019年の10月にも消費税の8%から10%への引き上げを予定しています。5%から8%に引き上げられたのも記憶に新しいと感じるのも束の間、今度は1080円の値札が1100円に姿を変えていくことになります。一部軽減税率が導入される品目(外食、酒類を除いた飲食料品など)を除き、基本的には全ての消費財への支出が結局は増えることになります。大学生活では、パソコンや服飾、外食や交通費など学業や人間関係を安定させるために欠かせない消費財への支出がどうしても高くなります。それら一つ一つの値段が高くなると、塵も積もれば山となり、これまで以上に支出が嵩むか、学びや遊びのために必要な支出を制限しなくてはいけません。「大学生活を思いっきり楽しむ」ことが例年以上に難しくなり、金銭的に苦しむ学生が多くなることが予想されます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。そもそもこれからの大学生活自体が「稼ぎづらい、でもお金はどんどん飛んでいく」ものとなっていく可能性が高く、さらに22卒にはそれに追い打ちをかけるように前例のない就活や、コロナウイルスによる世界的な経済危機の問題が襲い掛かるのです。それを早いうちに自覚することが、このような地獄の大学生活を乗り切る第一歩です。その上で、これからの大学生活で起こりうることを想定し、対応できるように常に心身ともに準備しておきましょう。