世界で急増する電気自動車、環境への実際の影響は?メリットとデメリットと共に見てみよう。

一般的な自動車と電気自動車の違い

現代の私たちにとって欠けることのできない自動車。近年ではテクノロジーの向上、年々悪化する環境汚染の問題により世界的に電気自動車への注目が集まっています。現在、世界各国で政府により購買を促進されている最新電気自動車、実際に環境への影響はどのように違うのでしょうか?

電気自動車とは?

電気自動車は、ガソリンの代わりにバッテリーの電気を使ってモーターを動かし走行する自動車です。電気自動車の歴史はなんと1800年代まで遡り、実は現在普及しているガソリン車よりも先に発明されていたのです。しかし、当時はまだそこまで発達していなかった技術面や高額になってしまう料金の問題から、実用的な普及までは至りませんでした。

その後、最初の電気自動車よりも安くかつ早く走れるガソリン車の誕生により、ガソリン車が主流となっていきました。しかし1990年代に入ると地球温暖化の問題が重視されるようになり、ハイブリッドカーとともにガソリンを減らして走れる電気自動車が再び注目を集めるようになりました。

電気自動車を買うメリットとデメリット

メリット

  • ガソリンとは違い燃料が走行中に燃焼されないため、走行時に排気ガスを一切排出しません。
  • 耐用年数はガソリン車に比べて2〜5倍ほど長いため、一回の購入で電気自動車はかなり長く利用できます。
  • ガソリン代が高くなって来ているため、電気代の方が安く済みます。
  • モーターで走っているため、走行中のうるさいエンジンの音はほとんど聞こえません。

 

デメリット

  • バッテリーとモーターの組み合わせ構造により、ガソリン車よりも車体が重くなってしまいます。
  • ガソリン車と比べて一回のフル充電での走行距離はかなり短く、加速度もガソリン車に劣ります。
  • 電気自動車専用の充電所はガソリンスタンドのように多くなく、特に日本ではまだかなり少ないと言えます。そのため長距離運転には向いていません。
  • 似たようなタイプのガソリン車に比べても、電気自動車であるだけで価格が高くなってしまいます。

環境への影響は?

電力走行により車からの排出ガスはゼロということが証明され、一見とても環境に良さそうな電気自動車。しかし、その普及と共に電気自動車の実際の環境への影響についてこれまでたくさんの研究が行われ、その結果反対の声も上がっています。

議論① 自動車製造時のCO2排出量がガソリン車よりも多い

電気自動車はバッテリーの生産により、自動車製造時のCO2排出量がガソリン車に比べて約1.5倍以上にもなります。そのため、走行中の排出はゼロであってもあまり意味がないのではと疑問視されます。
しかし、実際にはハイブリットカーではない普通ガソリン車であれば走行中の排出量は電気自動車の生産時の排出量をすぐに上回ることになります。では、電気自動車は長期的に見るとやはりガソリン車よりも環境に優しいと言えるのでしょうか? それは自動車を動かす電気の生産方法によるのです。

議論② 電気生産に多くのCO2を排出する

自動車本体はCO2を排出しませんが、問題視されるのは電気生産時の排出量です。電気生産には火力、風力などの方法もある中、石炭火力発電による電気生産のCO2排出量は高いと言われています。
そんな中、現在世界で最も電気自動車が普及しているのはアメリカと中国です。アメリカは石炭燃焼による電力が国全体の約33%、中国は約72%、世界的には総電力の40%以上となっています。
これを考慮すると、一台のライフサークルを通して電気自動車使用によるCO2排出量はガソリン車に比べてわずか2%ほどの差という研究の結果が出ています。

結局環境に良い?悪い?

上記のような環境に優しいという概念を覆すような反対意見が上がる中、各国の政府が多額の補助金により電気自動車を推奨し続けるのにも理由があります。

例えば、発電所でのCO2排出量は増えてしまう一方、電気自動車により車が多く走る都市の空気汚染を軽減することができます。

また、最新の電気自動車ではバッテリーの再利用が可能で、すでに作られたバッテリーを次の自動車で使うことで、新しい電気自動車の製造における燃料燃焼の70%が節約されます。そのためより多くの電気自動車が生産され普及することで、長期的により少ないCO2を放出することになるのです。

さらに、ガソリン車よりも1.5〜2倍長い電気自動車1台の耐用年数により、結果的に自動車そのものの生産数もガソリン車の場合より減るのです。このように、電気自動車の普及によりすぐに見える変化ではなくとも、政府は今後長期的に見た電気自動車が引き起こす環境汚染阻止の可能性を支持しているようです。

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いかかでしたか?電気自動車は確かに現時点ではガソリン車に劣る部分も多くあり、CO2排出量を大幅にカットできるわけでもありません。しかし今後の技術の向上によりこれからもっと改善され進化していくでしょう。すでに各国で数年後にはガソリン車の販売を禁止するような制定も立てられており、私たちが次に購入するのは電気自動車かもしれません。

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Haruna

Jobby初代立ち上げメンバー。学生時代の3年間をヨーロッパやアメリカで過ごす。趣味は格闘技、筋トレ、美味しいもの巡り。4人兄弟、飼ってた猫は4匹と犬1匹。主に海外、英会話、旅行、社会に関する情報を発信。