リーマンショックっていつだっけ?大学生が原因と影響を調べてみた

リーマンショックっていつだっけ?何だっけ?

リーマン・ショックという言葉をご存知の方は多いと思います。ただ、「リーマンショックっていつ頃の話だっけ?」「リーマン・ショックって具体的に何なの?」「リーマン・ショックはどうして起きたの?」と質問されると、答えに困ってしまう方も少なくないのではないでしょうか?今回は、リーマン・ショックの詳細や原因、その影響などについて分かりやすく伝えていきたいと思います。

 

リーマン・ショックとは?



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リーマン・ショックとは、「米国の大手投資銀行リーマン・ブラザーズの経営破綻が引き金となって生じた、未曾有の世界金融危機」のことです。この説明だけではいまいちピンときませんよね。そこで、より詳しく全体像を把握できるよう、リーマン・ショックの大まかな流れを整理
してみました。

 

リーマン・ショックの流れをおさらい


1.「サブプライム住宅ローン危機」発生と米国住宅バブルの崩壊(2006年~2007年)

2.リーマン・ブラザーズの業績悪化、赤字転落、そして経営破綻(2008年)

3.株式市場の大暴落(2008年~)

4.世界的な金融危機(2008年~)

これがリーマン・ショックの大まかな流れ(背景と経緯)です。次に、その一つ一つの出来事をより深く掘り下げていきます。

1.リーマンショックへの一歩目「サブプライム住宅ローン危機」発生と米国住宅バブルの崩壊

リーマン・ショックとは切っても切り離せないものが、「サブプライム住宅ローン危機」(サブプライムローン問題)です。「サブプライムローン」というのは、信用力の低い層向けの住宅ローンのことです。

信用力の低い層というのは、具体的には「所得に対する借り入れが50パーセント以上」「過去1年間に30日間の延滞が2回以上」「過去5年以内に破産した」といった層のことです。「プライムローン」が信用力の高い層向けの住宅ローンであり、「サブプライムローン」は文字通りその「サブ」(下位)層向けに作られた審査の緩い住宅ローンということです。

2005年頃まで米国は景気が良く、住宅の価値は上がり続けていました。もしサブプライムローンで住宅購入した層が返済に行き詰っても、「住宅の価値は上がり続けているのだから、購入した住宅を担保にすれば問題ない!」という状況でした。そのため、サブプライムローンは過剰に供給されていました。

しかし、住宅の価値は2006年中頃にピークを迎え、下落していきます。住宅バブル崩壊の始まりです。住宅の価値がどんどん下がっていくと、サブプライムローンで住宅購入した層は、購入した住宅を売却してもローンの全額を返済しきれないようになりました。そのため、サブプライムローンの「不良債権化」が続々と起こり始めました。これが「サブプライム住宅ローン危機」です。

※広義として、リーマン・ショックを含めて言う場合もあります。

サブプライムローンは不良債権化していき、米国住宅バブルの崩壊は加速していきました。

2.リーマン・ブラザーズの業績悪化、赤字転落、そして経営破綻(2008年)

「サブプライム住宅ローン危機」は、世界中の証券会社にも大きなダメージとなりました。証券会社は、サブプライムローンを証券化して、様々な金融商品に組み込んでいました。このサブプライムローン関連の金融商品も、サブプライムローンの不良債権化によって、金融市場での価格がどんどん低下していきました。

リーマン・ブラザーズは不動産証券化を得意としており、サブプライムローン関連の金融商品も多く取り扱っていました。そのため、リーマン・ブラザーズは、米国住宅バブル崩壊やサブプライム住宅ローン危機の影響を強く受けました。

これにより、リーマン・ブラザーズの業績は大幅に悪化し、2008年の3~5月期決算では1994年の上場来初めての当期赤字に転落しました。そしてついに、2008年9月に破産法適用を申請しました(経営破綻)

3.株式市場の大暴落(2008年~)

リーマン・ブラザーズは全米4位の投資銀行だったこともあり、その経営破綻は株式市場に大きなインパクトを与えました。リーマン・ブラザーズが破綻したことによって、「他の大手投資銀行も破綻するのでは?」「リーマン・ブラザーズ発行の社債や金融商品を保有している企業への影響は?」「リーマン・ブラザーズの取引先も連鎖倒産するのでは?」「米国の経済政策はどうなっているのだ?」といった恐れや不安から、売りが売りを呼び、世界的に、株式市場は連日大暴落となってしまいました。

具体的には、NYダウ(米国の代表的な株価指数)は、2007年10月には高値14,198から、世界金融危機の影響によって、2009年3月には安値6,469まで暴落しています。

日本平均株価も、2007年7月には高値18,295まで上がっていましたが、2008年10月(リーマン・ブラザーズ経営破綻の翌月)には安値6,994まで下がりました。1年ちょっとの間で日経平均株価が3分の1になるという大暴落は、まさに地獄絵図そのものです。

また、株式市場にはVIX指数、通称「恐怖指数」と呼ばれる指数があります。その名の通り、投資家心理を示す数値として利用されており、1998年8月のロシア通貨危機では「45.74」、2001年9月のアメリカ同時多発テロの時には「43.74」を記録しました。そして、リーマン・ブラザーズ破綻後の2008年10月には、それらを大きく上回る「89.53」を記録しており、過去最高値となっています。市場はそれほど大混乱していたということですね。

4.世界的な金融危機(2008年~)

リーマン・ショックの影響により、世界経済は安定性を失ってしまいます。そして、世界同時不況に突入しました。

米国では失業率が月を追うごとに悪化し、リーマン・ショック以前には5%台だった失業率は、2009年10月には10%台と約2倍になりました。
日本の大学生の就職活動も、リーマン・ショック以前と以降では大きく変わりました。売り手市場(就活生有利)だったはずの就職活動は、買い手市場へと変わり、就職できない学生が急増。2010年~2013年卒の大学生は「就職氷河期」と呼ばれるようになりました。

では、2016年現在の米国や日本はどうなのでしょうか?現在もリーマン・ショックの影響によって不況のままであるかというと、そういうわけではありません。

NYダウは2009年3月には安値6,469まで暴落したと書きましたが、その後、NYダウは順調に反転上昇していき、2016年9月現在では18,000を超えて推移しています。

日本平均株価は、リーマン・ショックで安値6,994まで暴落しましたが、2012年11月頃からは「アベノミクス」によって大幅上昇していき、2015年6月には20,952を記録しました。2016年9月現在は16,000台後半で推移しています。

また現在は、アベノミクス等の影響もあり、2016年卒の就職活動は売り手市場といわれるほど回復しています。

リーマン・ショックの傷は癒えた?



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少なくとも米国や日本においては、リーマン・ショックで受けた傷は少しずつ癒えてきていると思われます。

しかし、またいつリーマン・ショックのような世界金融危機が起きるか分かりません。リーマン・ショックの根本的な要因である「サブプライム住宅ローン危機」は、米国の住宅バブルがずっと続くという人々の驕りに起因するものです。

「驕る平家は久しからず」という言葉があります。驕り高ぶって好き勝手をする者は、必ず衰え滅びるという意味です。リーマン・ショックの反省を活かして、国や企業、そして私たち自身も、奢ることなく経済活動を続けていけたら良いですね。