就職活動が始まると、選考の一つにグループディスカッション、通称「グルディス」と呼ばれる選考が含まれている場合がありますよね?私は、就職浪人を経験し、2年目のグルディスは通過率100%でした。今回は、私が意識していたグルディス通過率を上げるポイントについてご紹介します。
目次
グルディスの通過率を上げるために積極的に取り組んでいた3つのポイント
①お題が出たらゴールを設定して定義づけ
グループディスカッションのお題は、比較的曖昧な内容が多いです。曖昧なテーマのままスタートして、そのままグダグダ進むと最終的に曖昧な結論になってしまう恐れがあります。
まずはお題が出されたら、お題を詳しく定義づけた上でどんな結論の出し方をするかという、ゴールを設定するようにしましょう。
例)「良い営業マンとはどんな行動をする人か?」というお題が出された場合、
普通は「良い営業は△△という行動をする」の△△を考えてしまいがちですが、そうではなく、「良い営業は○○で、△△という行動をする」というゴールを初めに設定します。
○○はお題の定義です。
具体的に言うと、○○に当てはまるのが「売上が高い人」「顧客満足度が高い人」「それとも両方」なのかを最初にグループの皆に確認します。
定義付けが完了し、具体的なゴールが見えたら、あとのグループディスカッションの時間では、△△に当てはまる内容を全員で考えれば良いのです。
定義付けをしないまま進めてしまうと、全くといって良いほど議論になりません。
例えば、
良い営業とは顧客満足度が高い人と考えるAさんはアフターフォローが行き届いている人と答えます。
良い売上が高い人と考えるBさんは1日のテレアポの本数が多い人と答えます。
どちらも正解ですが、ゴールのベクトルが異なっているので、議論をしたところで答えをだすことが難しいのです。
だからこそ、最初にお題に対して定義付けをして具体的なゴールをグループで共有できるようにしてください。
余談ですが私が経験したグループディスカッションのお題は
・良い営業とは何か
・子供には習い事をさせるべきか?させるならどんな習い事が良いか?
・飲食店Aの売り上げを上げるためには何をするべきか
・1年後に地球が滅亡するならどんなテレビ番組を作るか?
・「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざと関連して、当社の海外進出についてどう考えるか
といったものがありました。ほんの一例に過ぎませんが、皆さんの参考になれば幸いです。
②ゴールまでの時間配分を逆算して決める
私はグループディスカッションの時には進んでタイムキーパーを名乗り出るようにしていました。タイムキーパーとは、単に時間を図るのではなく、ゴールまでの道のりを全て逆算して発表までの時間の使い方を組み、グループに共有をして進め方を決める役割になります。(企業から指定があった場合は指示に従う)
例)制限時間が20分だとしたら下記のように時間を組んでグループ全体に時間配分を共有します。
ブレスト:5分
議論:10分(10分以内にグループの意見を確定)
発表準備:5分
また、タイムキーパーとは、定義づけをし、ゴールに持っていける、ゴールに向けて逆算するということは仕事を進める上で重要なスキルです。
③話を振ってあげる人になる
グループディスカッションの際には、積極的に他の人にも話を振ることも大切です。例えば、自分が発言したら最後に、発言が少ない人に対して「○○さんはどう思いますか?」と一言添えるなどです。企業から指定されて議長などを立てている場合は別ですが、大抵のグループディスカッションでは指定がないことが多いので、この一言でグループ全体の意見を出すということに関しては万事解決してしまいます。
一方で、自分が全く喋らないことで話を振られてしまうと不利に働くことがあります。あくまでグループディスかションというものは、全員で話し合って、全員で結論を出すものです。そんな中で話を振られるということは、しゃべっていない=ディスカッションに参加していないという評価をされてしまう可能性があります。
自分ばかりが喋っていてもだめですが、全く喋らないのもNGです。
バランスよく行動することが大切です。
グループディスカッションで絶対にしてはいけない行動
出典:http://www.sapporo-u.ac.jp/news/employment/2013/0226135823.html
①多数決で結論を出してしまう
グループディスカッションにおいて多数決で結論を出すということは、絶対に良くないです。理由は単純で、結論の出し方が議論によって出されたものではないからです。選考はあくまでグループディスカッションなのです。
また、会社で何かを決める際に多数決で重要なことを確定することはまずありません。入社後に働く姿を想像してもらう上でも、大切な選考において、議論で解決せずに「多数決による結論決め」を行なうというのは、自身のイメージを自ら悪い方にアピールしていることと同じです。
意見が2つ以上に分かれた時には、互いが納得のいく結論になるように説得し合ったり、両者の意見を融合させた意見にしたりするなど工夫をしながら結論を導くようにしましょう。
②時間内に結論を出せない
これも①と理由は同じで、企業での会議をイメージすれば理由は容易に想像がつきます。結論が出ないからと言って、企業に時間が無制限にあるわけではありません。必ず結論を出す期限というものがどの会議にも設けられているはずです。
選考におけるグループディスカッションの結論には正解が存在しないのが殆どです。
そのため、「結論を時間内に出すことが正解」だと意識をして取り組むことが大切です。
③アイディア出しの段階で相手の意見を否定してしまう
多くのグループディスカッションでは、最初にアイディア出しを行なうことになるでしょう。その段階で周囲の学生の意見を否定してはいけません。アイディア出しの段階で否定をされた側は、その後の意見が出しにくくなるので、良いディスカッションにはなり得ません。
どうしても否定をしたい場合には、全員がアイディアを一通り出し切った状態で、意見交換をする時にしましょう。一方的な否定ではなくて、理由を立てたり別の提案と併せて発言したりすると相手の意見を真っ向から否定することなく、円滑にグループディスカッションが行えます。
④答えを持たずにとにかく発言をする
グループディスカッションで自身をアピールしようと躍起になっている学生に多く見られるのが、結論や言いたいことをまとめていない状態でとにかく発言をしてしまうケースです。過去の経験や一般論をひたすら話した挙句、そこから導き出す意見が何もなかった場合には、一言で言えば「時間の無駄」になりかねません。
この状態を回避するためには、結論を先に伝える話し方を常に意識することが大事です。話し始めの段階で「私は○○だと考えます。理由は・・・」といったように、自分の意見の核となる部分を伝えた後で理由を述べてください。
限りあるグループディスカッションの時間を有意義に使う発言が出来るようになります。
まとめ
グループディスカッションでは、「企業の会議と同じである」ということを絶対に忘れていけません。そのことさえ忘れなければ必然的にすべき行動パターンが見えてくると思いませんか?
また、グループディスカッションを含む全ての選考には、「こうすれば選考を通過する」という必勝パターンは存在しません。志望する会社のことを理解した上で、自分の得意不得意を理解した行動が大事になってきます。とはいえ、選考が「どんな働き方をするのか?」を見る場でもあるとした場合、グループディスカッションは、企業の会議を意識して対策を練ることがより大事になるのです。