【東京都知事選2020】 なぜ小池百合子が再選したか

2020年7月5日に行われた東京都知事選挙ですが、前回に引き続き小池百合子氏が当選しましたね。
今回の都知事選では様々な噂や騒ぎがあったため、都内の学生さんだけでなく他県の人も耳にしていたのではないでしょうか。
「都知事選、気にはなっていたけど実はよく知らない」という人も多いと思うので、今回の記事では、東京都知事選のいきさつと小池百合子氏が圧勝した理由を解説します。

就職活動の面接などで、時事問題の話題として取り上げられるかもしれませんし、気になる人はぜひ最後まで読んでみてください。

結果は小池百合子の圧勝

今回の都知事選は令和初めての都知事選でした、
立候補者数は22名と歴代最大人数です。

また投票日も最速になっており、東京オリンピックの開催を見越して可能な限り早く実施された形です。
公職選挙法では、現職の任期満了前の30日以内で、知事選を行うように決まっています。
現職の任期満了が7月30日だったので、可能な範囲で一番早い日曜日(7月5日)が投票日になりました。

結果は現職の小池百合子氏が、2位以下に大きな差をつけて圧勝しています。

上位3名の結果
・小池百合子 得票数3,661,371 得票率59.70%(兵庫出身 無所属)
・宇都宮健児 得票数844,151 得票率13.76%(愛媛出身 無所属)
・山本太郎 得票数652,277 得票率10.72%(兵庫出身 れいわ新撰組)

上位3人の公約は?

次に上位3名の公約を見てみます。
全ては網羅できないので、特徴的なところを抜粋しています。

小池百合子
スローガン:「東京大改革2.0:東京の未来は都民と決める」

・新型コロナウイルス感染症対策として、「東京版CDC(疾病対策予防センター)」の創設を目指す
 ・検査体制の充実
 ・医療従事者へのサポート強化
 ・ワクチン開発へのサポート
・「新しい日常」への移行支援
 ・「4つのレス:ペーパーレス(ファックスレス)・はんこレス・キャッシュレス・タッチレス」の実現
 ・「失業・求職者の就労支援の強化(ICTスキル等の職業訓練を通じた人材育成強化・マッチング等)」
 ・業態転換への支援:テイクアウト・デリバリー・ネット通販・VRなど
etc…
参考サイト:https://www.yuriko.or.jp/policy

現職の小池百合子氏は、新型コロナウイルス対策を中心とし、コロナの影響で失業した人や業態転換を強いられた事業者へのサポートなどを公約にあげています。

宇都宮健児
都民一人ひとりの生存権がかかった選挙である~都民1,400万人のいのちと暮らしを守りぬく!~
3つの緊急政策
・新型コロナウイルス感染症から都民の命を守る医療体制の充実と自粛・休業要請等に対する補償の徹底
・都立・公社病院の独立行政法人化を中止するとともに、これまで以上に充実強化を図る。
・カジノ誘致計画は中止する。
+重視する8つの政策

参考サイト:http://utsunomiyakenji.com/policy

2番目に得票数が多かった宇都宮健児氏も、新型コロナウイルス対策をあげています。
カジノ誘致計画中止を挙げているところが印象的ですね。

山本太郎

・東京オリンピック・パラリンピック中止
・総額15兆円で、あなたのコロナ損失を徹底的に底上げ
・都の職員3000人増員 ロスジェネ・コロナ失業者に職を
・低廉な家賃で利用できる住宅を確保 「住まいは権利!」を東京から
・PCR検査・隔離・入院体制を拡充 都立病院の独立行政法人化は中止
・首都圏直下地震・大水害から都民を守る
・障がい者のことは障がい者で決める東京
・保育所・特養の増設 介護・保育職の処遇大幅改善

参考サイト:https://taro-yamamoto.tokyo/policy/

3番目に投句票数が多かった山本太郎氏ですが、15兆円使って補填をするという公約は特にインパクトがありますね。
詳細をみてみると、
・全都民に10万円を給付
・小学校〜大学院まで授業料1年間免除
・事業者の昨年と比較した分のマイナスを補填
などなど…。
実現できるなら嬉しいですね。

その他の候補者について

上位3人以外の候補者の中でも、話題になっていた人をピックアップします。

立花孝志(ホリエモン新党)

「NHKをぶっ壊す!」で有名な立花孝志氏は、今回ホリエモン新党として立候補。
堀江貴文さんの新著「東京改造計画」にならった37項目の公約を掲げていました。
大麻解禁、紙の教科書廃止などインパクトの強い公約ですね。

後藤輝樹(トランスヒューマニスト党)

後藤輝樹氏は、音楽家、政治家、Youtuberとして活動している人です。
2011年からなんども選挙に立候補し、落選しています。
今回の選挙では、選挙ポスターにアニメ「コードギアス」のルルーシュのコスプレをした写真を使ったり、政見放送であまりにも個性的な演説をしたりと話題になりました。

西本誠(スーパークレイジー君)

西本誠さんは33歳の男性で、これまで政治的な活動は一切行ってきておりません。
クラブの経営者兼歌手として活動されています。
「今回おれが東京都知事選挙に出ることで普段、選挙に行かない若者の層に、必ずやる選挙や政治について興味を湧く人が増えると思う。」
ということで立候補しています。
特攻服を着た選挙ポスターで話題になりました。

小池百合子が圧勝した理由

小池百合子氏が圧勝した原因は2つあります。

自民党が不在

前回の2016年度の東京都知事選では、1位が小池百合子氏で2912628票(44.49%)、2位が自民党の増田寛也氏で1793453票(27.4%)でした。
今回の東京都知事選では、自民党の立候補者がいなかったため、前回増田氏に入っていた票が浮いていた形になります。
この浮いた票が流れてきたことが、圧勝の理由の1つです。

3月から5月にかけてのコロナ対応

また2020年2月から流行した新型コロナウイルスの対応も、理由の一つでしょう。
3月から5月にかけてコロナ対策のため連日テレビに姿をだしており、対策を頑張っているイメージが都民に受け入れられたと考えられます。

まとめ

2020年の東京都知事選では、個性的な候補者が立候補し、様々なニュースが飛び交いました。
その中でも、小池都知事は実際にコロナ対策を行う姿が評価されて、圧勝につながったものと考えられます。

次回の東京都知事選は、2024年に実施される予定です。
誰が都知事になるかで、実施される政策や、緊急時の対応が変わってきてしまいます。
学生のみなさんも、これを良い機会にして、政治に関心を持ってみてはいかがでしょうか?