【アメリカ大統領選】今後のアメリカはどうなる?アメリカ国内への影響は?

11月上旬から始まったアメリカ大統領選。すべての州の票が集計され、バイデン氏の当選がほぼ確実となったと報道されました。

 

そこで今回の記事では、現在の大学生に向けて、

・今回のアメリカ大統領選がアメリカ国内にどんな影響を及ぼしたのか?

・今後バイデン氏が大統領になることによってアメリカはどうなるのか?

について分かりやすく解説していきます。

 

バイデン氏ってどんな人?

まずは簡単にバイデン氏がどういった人で、どんな考えを持っているのかを確認します。

 

民主党中道派のバイデン氏

バイデン氏は、民主党中道派という党派に属しています。民主党は、社会主義寄りの考えを持っており、増税をして、低所得層やマイノリティの人を支援し、社会保障に力を入れる、そして国民が自由な生活を送れるように国が保障していく、という方針です。

 

前大統領トランプ氏との違い

一方のトランプ氏は、共和党保守派に属しており、減税によって国内の経済を回し、強いアメリカを目指すという考えを持っています。トランプ氏の有名な言葉「Make America great again」は、もう一度アメリカを偉大な強い国へ!軍事力を上げてアメリカを世界のトップに!という意味が込められています。

このような考えに基づいて4年間政治を行ってきたトランプ氏。そしてこの考えとは異なる考えを持っているのが、次期大統領のバイデン氏です。

 

では、トランプ氏からバイデン氏に大統領が代わることにより、アメリカ国内にはどんな影響があるのでしょうか。

 

アメリカ国内への影響① 選挙結果の確定遅れと反対派よって大混乱?!

 

選挙結果を受け入れないトランプ氏

現在問題になっているのが、トランプ氏が選挙の不正を訴えて、選挙結果を認める姿勢を見せていないことです。大統領選にて敗北した側は、すぐに公の場で敗北宣言をするのが通常です。国民に向けて次期大統領への協力を促すことを要請し、平和的に権力を譲渡するのが慣習となっています。

 

しかし、敗北を認める意向を一切示さないトランプ氏。それに対してバイデン氏は「このままではコロナウイルスによる死者がさらに増えることになる」と批判し、引継ぎへの協力を促しています。

 

このように敗北側が選挙結果を受け入れず、交代に時間がかかるというのはこれまでの歴史を見てもかなり異例なことです。

 

トランプ支持派とバイデン支持派の2極化

バイデン氏は勝利宣言演説にて、「分断ではなく、結束を目指す大統領だ」と伝えました。つまり、トランプ氏を指示した人もバイデン氏を指示した人も、白人黒人、女性、若者、老人、トランスジェンダーの人、アメリカ国民皆で結束を目指そう、ということです。

 

しかしながら、それに全く賛成する意向を見せないアメリカ国民がいるのが現状です。熱狂的なトランプ支持者が、選挙結果を納得しておらず、今後暴動などが起こる可能性があると懸念されています。仮にトランプ氏が大統領の座を降りて、公に姿を出さなくなったとしても、トランプ氏支持者が根強く残り、バイデン政権に対して反発を繰り返す可能性があるのです。

 

その結果、熱狂的なトランプ氏支持者、そしてバイデン支持者という派閥が、この大統領選によって見事にはっきりと出来上がったとされています。今後「結束」を目指すと伝えたバイデン氏が、どのように政策を取っていくのかが見物ですね。

 

アメリカ国内への影響② 増税によって社会保障が充実

 

バイデン氏が行う増税の目的

先ほど説明した通り、この4年間トランプ氏は、減税によって国内経済を回すというやり方をしてきました。一方のバイデン氏は、富裕層、中間所得層から増税によってお金を巻き上げて、社会保障を充実させ、低所得層やマイノリティの人にお金を回そうとしています。

 

増税したお金を何に使う?

増税して集めたお金は、まずは社会保障費、公共事業などに投資するとしています。また、環境保護に力を入れたいバイデン氏は、環境にやさしいエネルギー使用を促す政策「グリーンニューディール政策」を掲げ、増税して得たお金を新エネルギーの開発に投資、そしてそこに新たな雇用を生み出そうとしています。

 

また、新型コロナウイルスの影響で保険に入れなくなった失業者が激増したことを踏まえ、新たな保険制度の重要性を訴えています。そこで、全国民が保険に加入することを強制した制度「オバマケア」をさらに拡張した、新たな保険制度を作るとしています。

 

このようにバイデン氏は、増税することによって国民を保障する体制を作ろうと考えています。しかし、これまでトランプ氏が行ってきた減税政策によって、増税を行うことに対して国民は抵抗があるのは確かです。どのように増税をして、どこにそのお金を使うのか、増税をいつ始めるのか、それはまだ確定していません。

 

アメリカ国内への影響③ アメリカの軍事力が弱まる?!

軍事力を重視してきたトランプ政権

トランプ氏は今まで、アメリカを世界的に強い国にするため、軍事力を上げることに力を入れてきました。軍事費の予算を増やし、国内で暴動が起きたときにはすぐに鎮圧、そして海外の国に対しても、我が国は軍事力を持つ国だ!と強硬姿勢を取ってきました。

 

軍事費を抑え、他にお金を使いたいバイデン氏

バイデン氏は、軍事費を抑え、他へ予算を回すことを目指しています。その予算は、先ほど説明した通り、社会保障費、公共事業、そして環境問題などに使用するとしています。

 

軍事費を抑えることは、以上のようなことにお金を回せるという点ではメリットかもしれませんが、デメリットもあります。これまでは莫大な軍事費で、アメリカの軍事力を強く保ってきましたが、今後はそれが弱くなります。つまり、これまでは海外と交渉をする際、後ろには最強の軍事力がついていたので、相手国に対して強硬姿勢を取ることができました。しかしそれができなくなります。

 

また、国内に関しても、何か暴動が起きた際に鎮圧するのは警察です。その警察の力が弱くなってもいいのか!とトランプ氏は猛反対しています。実際のところ、ここ1年ではアメリカ国内で黒人差別デモが起こったり、コロナウイルスの影響で暴動が起きたりと波乱が多いのも現状であるため、軍事費を抑えることは1つの懸念点と言えます。

 

しかし、これからのバイデン氏は、他国に対して軍事力を片手に強硬姿勢を取るのではなく、まず話し合って、「協調」を大切にする方針です。軍事費を抑えることがどのような影響を与えるのか、今後のアメリカの動きが気になりますね。

 

まとめ

今回は、今後バイデン氏が大統領になることによってアメリカはどうなるのか、アメリカ大統領選の国内への影響について説明しました。今回説明したことを理解すれば、今後どのようにバイデン氏がどのようにアメリカの政治を動かしていくのか、とても興味深く見ることができると思います。今後もぜひ、アメリカの動きに目を向けてみてください。