世界でのコロナ禍の状況は?日本を含む各国の対応策を解説

ワクチン接種の話が出ている中で「コロナウイルス感染がなかなか収まらない。

日本や世界の対応はどうなっているの?」と思う人もいるのではないでしょうか。

日本ではワクチン接種が遅いといわれていますが、他国ではどう対応しているのでしょうか。

また緊急事態宣言が解除されてから、各国での状況はどのように変わっているのでしょう。

今回は日本を含めて世界各地におけるコロナウイルスへの対応状況をまとめました。

日本のコロナへの対策

日本は世界に比べると感染者は少ないといいつつも、ワクチンの接種はかなり遅れている状況です。イギリスでは国民の約半分のワクチン接種が終わっていますが、日本においてはまだ全国民のうち接種した人の割合は1%に満たないともいわれています。

2021年4月の現時点では、医療従事者のワクチン接種が終わり、ようやく4月の中旬から高齢者の接種が始まる予定となっています。

ワクチン接種は、年齢層の高い人口が多い自治体から優先的に行われます。老人ホームの入所者から始めるところや、先行予約を受け付けるところなど、場所によってその方法はさまざまです。

高齢者への接種が終われば、国民の約3割の接種が終わる予定です。

2021年3月末に首都圏などで緊急事態宣言が解除されましたが、今後はコロナウイルスの変異体が出現することも危惧されています。飲食店などの営業時間短縮の呼びかけはなくなりましたが、引き続き不要不急の外出を控えて、大人数での会食などは控える必要があるでしょう。

世界のコロナへの対策

では各国ではコロナウイルスに対してどのように対策を取っているのか、状況を見てみましょう。

アメリカの状況と対応策

アメリカは世界的に見てもコロナウイルスの死者数が圧倒的に多く、合計で50万人以上の死亡者が出ています。ワクチンの接種状況はスピーディーに進められており、2021年3月時点で人口のおよそ3割がワクチンを接種済みといわれています。

全体でみると感染者の数が多いように見えますが、一時に比べると状況はよくなっており、現在1日あたりのコロナウイルスによる死者は10人ほどだそうです。

またバイデン大統領は市民への支援金を送る体制を整え、経済対策法案を確立しました。具体的には子供がいる世帯への税額控除や、ほとんどの国民に最大15万円ほどの支援金を給付するそうです。失業保険の追加給付なども行っており、経済的にもコロナウイルスに立ち向かうための対策を取っていることがうかがえます。

イギリスの状況と対応策

イギリスはワクチンの接種率がもっとも高い国の一つで、1度ワクチンを接種した人は全国民のうちおよそ半分にのぼっています。現在は2回目の接種も進めており、旅行をしないよう呼びかけるなどの対応も積極的に行っているようです。

イギリスの感染は2021年1月の段階ではピークに達しており、1日に6万人ほどが感染した日もありました。しかし2021年4月時点ではその数は数千人規模におさまっています。

ただウイルスの変異株が出てきたことは大きな問題となっており、従来のウイルスは基礎疾患を持った人や高齢者は特に気を付ける必要がありましたが、変異株だと若年層でも発症しやすいという統計があります。

近隣の国でも感染状況がおさまっていないため、イギリス政府は夏の旅行などはしないよう厳重に呼びかけており、外出制限や規制の緩和がされる日はまだ見えていません。

台湾の状況と対応策

いち早く出入国の規制をかけ、コロナウイルスの感染防止を行った台湾。ワクチンの接種も順調に進んでおり、合計2,000万回分を入手したと報告されています。台湾の感染者数は極めて少なく、2021年4月初旬の報告ではわずか1,000人程度にとどまっています。

これまで台湾に入国する人は14日間の隔離機関を設ける必要がありましたが、現在ではその日数が7日間にする方針となっていて、ワクチンを接種する人口が増えるにつれて規制を緩和する方向性のようです。

さらに台湾はパラオと協力し、隔離期間0日で旅行できる施策を実施しています。パラオへ向かう国民は全員PCR検査が施され、陰性であることを確認できたのちにパラオへ渡航します。感染者数が少なく、ワクチンの確保がされたからこそできる試みともいえるでしょう。

シンガポールの状況と対応策

東南アジアの小国シンガポールでは、2021年3月末時点でおよそ6万人の感染者が出ていました。そのほとんどは移民労働者であり、ドミトリーといわれる寮生活が「密」につながりクラスターを引き起こしたとされています。

現在はそうした原因に対して対策を打ったため、感染はおさまっており、飲食店などの公共施設の営業規制が緩和されています。ただ図書館やナイトクラブ、カラオケ、映画館など人が集まりやすい場所の営業はまだ許可されておらず「密」に対して厳重な警戒姿勢をとっていることが伺えます。

さらにシンガポールは「罰金大国」ともいわれますが、コロナ禍ではマスクの着用が義務化され、着けていない場合は罰金が取られることとなりました。シンガポールらしい、厳しい規制を設けていることで、現在感染状況がおさまっているとも捉えられるでしょう。

まとめ

日本や各国におけるウイルスの感染状況と対応策についてお伝えしました。どの国もワクチンの接種を進めており、国によって接種率などばらつきがあることがわかりました。ワクチンを接種したから大丈夫、というものではなく、変異株も懸念されているため、まだ規制を解き切れていないのが現状です。

日本においては緊急事態宣言が解除されましたが、引き続き油断できない状況であることに変わりはありません。人との密着や会食などは避けて、新しい生活様式に準拠した形で自分たちの身を守ることに注力しましょう。