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インターンシップに参加しないと就活は不利になるのか?
就活生から良く出る質問に、「インターンシップには参加しないとまずいのか?」というものがあります。3月のグランドオープンより前に既に多くの企業に接触している意識高い系の人を見ると、焦る気持ちもあるかもしれません。実際にインターンシップという名の企業説明会を行っている企業が増えているという点では、確かに出遅れているかもしれません。
それを踏まえて、今回はインターンシップにあまり参加しなかった「自分、意識高い系じゃないけど」という人に向けて今後の就活の仕方をアドバイスします!
そもそもインターンシップとは?
インターンシップとは、特定の職の経験を積むために、企業や組織において労働に従事している期間のことを指します。しかし、重要なのはそんな定義ではなく、実際に企業がインターンシップをどの様に捉えているかです。企業のインターンシップの捉え方は、最近では大きく以下の2つに分けられます。
- 純粋に職業経験としてのインターンシップ
- 会社説明会としての“なんちゃってインターンシップ”
1は主に数ヶ月単位の長期インターンシップ、2は数日間又は数時間の短期インターンシップです。 長期インターンシップは、学生のみなさんに社会を知ってもらうという社会貢献のためや企業の活性化のためなど意味合いがあり、手間がかかるため比較的規模の大きい企業が実施していることが多いです。中には本採用よりもインターンシップの倍率が高い企業もあるほどです。 また、採用広告期間が短縮されたことにより、より多くの学生を集めたい企業は次々と短期インターンシップを導入しています。インターンシップとは名ばかりの事実上の会社説明会なので、仕事内容をリアルに知ることや職場を体験することは難しい場合が多いですが、業界研究や早期に就活を始められる点では参加する学生さんも増えています。
7割の企業が内定者の中にインターンシップ参加者がいると回答
本来、インターンシップでは採用活動を行ってはいけないことになっていますが、採用に関係のないインターンシップを実施している企業は少数派と思って良いでしょう。事実、リクナビが発表している17卒のデータでは、2割の企業が採用目的にインターンシップを実施、約5割の企業が採用を目的としてはいないが内定者の中にインターンシップ参加者がいた、と出しています。合計、約7割の企業の内定者の中にインターンシップ参加者が含まれているということになります。
出典:リクルート 就職白書2017 就職みらい研究所
インターンシップの選考で高い倍率を潜り抜けた志望度の高い優秀な学生さんが集まることから、まれにインターンシップ参加者だけでほとんどの採用枠を満たす企業もあるようです。 その様な特殊な場合を除いても、インターンシップで良い印象を残すことができれば特別な選考フローに進める企業もありますし、選考時に面接官や人事担当者に覚えていてもらえればそれだけでプラスになります。(※逆に、インターンシップで悪い印象を持たれてしまった場合、選考にもその悪い印象が残ってしまう可能性もあります。やはりインターンシップは採用と無関係だと思わない方が良いでしょう。) 結論、インターンシップ参加が選考に有利に働くことはあると言えます。
果たしてインターンシップ不参加は選考に不利になるのか?
たった今、インターンシップの参加が選考に有利に働く、とお伝えしたばかりですが、ではインターンシップに参加しなかったことで果たして選考が不利になるのか?を考えます。 結論から言うと、不利ではありません。というのが私の見解です。
確かにインターンシップで好印象を与えられた人よりは、スタートラインが低いことでしょう。
ヒエラルキー的に言えば、インターンシップ好印象 > インターンシップ不参加 > インターンシップ悪印象 というところ。
ただ、ミソなのはこの順番はスタートラインでしかないということです。
どの企業も、採用したいと思っているのは自社への適正が高い優秀な学生です。(「優秀」の定義は企業によってまちまちなのでイメージとして捉えてください。)人事も、インターンシップ参加=優秀な人材、自社への志望度が非常に高い、とはあまり思っていません。逆にインターンシップ不参加=優秀ではない、志望度が低いとも思っていません。企業に出会うタイミングは人それぞれですし、何より優秀な人材かどうかはほとんどの場合、インターンシップだけでは測れないからです。
仮に、選考が始まった時に「あ、インターンシップで見かけた学生だな」と人事担当者がAさんを覚えていたとしても、その隣のBさんの方が自社への適正が高いと思えば、当然次の選考に上がるのはBさんです。
インターンシップの参加・不参加はあくまでスタートラインの差でしかありません。
更にインターンシップ経験に対する評価ですが、長期インターンシップで継続的に学び、社会に出てからも有効な知識や技術を身に着けられたなら、その経験は参加した企業のみならず、あらゆる企業で重宝されるでしょう。ですが、経験したのが短期間の“なんちゃってインターンシップ”のみなら多くの場合評価対象になりません。インターンシップに参加したこと自体が評価対象にはならないので、その点において参加していない人との差はつきません。インターンシップにただ参加した人より、インターンシップには参加していないが企業研究をしっかり行い、志望度の高い学生の方が確実に評価されます。
さいごに ~インターンシップ不参加者の就活の心得~
インターンシップに参加しなかったこと自体が選考に不利ではないとわかりました。ただ、人事に顔を覚えられているインターンシップ参加者が少し有利なのも事実です。では何を準備して選考に臨めば良いかを最後にお伝えします!
- 引け目を感じず堂々とする!
- 企業研究をしっかり行う!
- 志望度の高さをアピールする!
一番は引け目なんか気にしないで堂々と振る舞うこと!中には「インターンシップに全然参加しなかった…」「出遅れた…」と気にしてしまう人もいますが、萎縮してしまったり自身なさそうな姿を見せたりする方がよっぽどマイナス印象です。そんな些細なことは気にしないで堂々とアピールしてください!
参加したこと自体は大した差にはなりませんから、どれだけその企業のことを知っているか、志望度の高さを伝えることができるか、にフォーカスしてみましょう。企業のことをしっかり調べてから選考に挑む。説明会の段階から、参加態度や発言でアピールをしていく。これが大切です。