【留学経験者が語る】海外に行って初めて分かること

「海外に行く=外国語を学ぶ」だけじゃない

2020年の東京オリンピックに向けて更に国際化が加速している日本。
大学生活中に何かしらの形で海外に行こうと考えている人も少なくないでしょう。
みなさんは海外に行くと何を学べると思いますか?

海外に行くと外国語を学べたり語学のレベルが上がったりするというイメージが強いですが、それだけでなく、滞在している国の良いところや悪いところを身をもって感じることが出来ます。
その国の実情を肌で体感して「ここの部分は日本人として見習いたいな」と思えるようなことが多くありますし、逆に日本人として誇らしく思える瞬間もあります。そこで海外留学を経験した筆者が留学中に気付いたことをみなさんに紹介します。

日本以上に積極的コミュニケーションが求められる‼

意見や言いたいことは遠慮なく言おう!

みなさんは授業中に発言することはありますか。
また相手に、思ったことを面と向かって正直に話すことはできますか。
日本には「阿吽の呼吸」という言葉があるくらいですから、「察すること」を大切とする文化があります。
逆に自分の思ったことを、相手にズバッと言ってしまうと相手に怖がられたり避けられたりすることが日本ではよく起きています。
日本に住んでいればこうした対応を良しとする現象が起きるのも理解できる人は多いですが、外の世界に出ればこれは通用しないということを筆者は痛感しました。
欲しいもの、教えてほしいことなど、自分から言わないと相手は理解してくれません。
相手に自分が求めるように振る舞ってほしい場合には、その旨をしっかり伝えるようにしましょう。

海外の学校では意見交換が頻繁

みなさんは政治や社会の問題の話をすることはありますか。
日本では、国会や選挙の話、為替の話、災害の話などを大学生活を通して意識的にする学生はそんなに多くはないかと思われます。
筆者の通っていたる海外の学校の授業ではこうした政治や環境などの問題を学生同士がそれぞれの出身のの国ごとに話すしたり議論したりする機会が多々あります。
ほとんどの生徒が自分の国をよく知っていて頻繁に社会問題や政治問題に対しての意見を言います。
「あなたの国は?」と聞かれることも多く、その質問に対して自らの意見を言い出すと止まらない生徒にも何度も会いました。
筆者が見た中では、特にロシア人やブラジル人は自分の国の問題について積極的に発言しているように見られました。。
みなさんはこのように聞かれたらすぐに相手にわかりやすく答えることができるでしょうか。
意見が言えないと「何も話したくないのかな?」と思われてしまいます。
私が留学をしている時に話してみると話が面白いのに恥ずかしさやプライドが邪魔をして、クラスでは何も言わない日本人の友人がいて、もったいないなと感じる場面は何度もありました。

聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥

みなさんが海外へ行く際には積極的に政治や社会問題に対しての意見を言う準備をしておくと良いでしょう。
また実際には海外に行った時には、様々な国の方たちから意見を聞くのも良い経験になります。
外国人の意見を聞くことで、良い意味で今まで信じていたステレオタイプが覆されることもあります。

しかし「そんな簡単なこと」と思ってはいても、実際は「バカにされるんじゃないか」という不安から意見や発言をできないという方も少なくありません。
ですが、聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥です。
相手にとっても率直な意見交換ができる相手が見つかれば嬉しくなります。
ぜひ一度、腹を割って自分の思っていることやわからないことは相手に打ち明けてみましょう。
それによって相手も相手なりの意見を言ってくれるので、そこから自分とは違う考え方を知ることができるようになるのです。

こうした意見交換を通じて相手を理解することは就職活動でも役に立ちます。
例えば合同面接の場で意見が求められたときに、ただ発言回数を稼ぐだけでなく、多様な視点から問題提起ができるようになる点で有利と言えます。

このように、積極的な意見交換ができることはこれからの人間関係において大きな財産となります。
コミュニケーションに苦手意識の強い学生さんは今から自分が話しやすい人に話してみることから始めてみることをお勧めします。

海外で意外と自分の国について学べる

みなさんは何故海外に興味がありますか?

留学をしたり、海外へ行ったりする目的は語学習得のためや、その国について詳しくなるためなど、人によって様々です。
筆者も純粋にスペイン語が好きで就職をした後、やはりスペイン語をもっと勉強したいと思い、て今に至ります。
しかし滞在が長いほど、実は「日本は凄い…」と気付くこともあります。
例えば私にとって食事は和食が一番と思えた瞬間があります。
初めて会う人に自分が日本人であると言うと
「私は和食が大好き!」

「日本の食べ物おいしいよね!」
「日本は興味深い国だよね」
など本当にたくさんの人が日本を誉めてくれます。
私たちにとって当たり前のことも、外国人の友人から指摘や質問をされて初めて当たり前ではないこと気づくことができるのです。

母国について理解を深めてこそ、海外に行く意味がある

海外で勉強するということは、ただ知識を得るだけでなく日本を発信することでもあります。
というのも、海外には日本人や日本のことを知っている現地の人は決して多くはありません。
つまり海外にいるということは、自分が日本のイメージの象徴となっていることを意味します。
自分の言ったことが本当であれ嘘であれ、またどんな行動をしたとしても、それがそのまま相手には日本や日本人の特徴として伝わるのです。
政治の話を振られた時に答えられなければ、日本では政治の話はしないのだと思われますし、意見を言わなければ日本人は恥ずかしがり屋として見られてしまいます。
だからこそ日本について理解してから外の世界へ出ることをお勧めしたいのです。
他の国の方たちが日本をどう見ているのかを直接意見を聞いたり話したり出来たら、日本についてより多くの考えを持つことが出来るようになるからです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
「なんだそんなことか」と思った方もいるかもしれませんが、意外と積極的なコミュニケーションや母国についての理解が出来ていなかったことに気付けます。
それも異文化体験を通して得られるもののひとつで、全て私たちの貴重な経験になります。
日本にいるだけではこうしたことに気付くことができません。
大学生活だけでなく、人生においても有意義な発見ができるチャンスが海外にはたくさんあります。
人生で1度きりと言う人がほとんどの大学生活で、一度自分の知っている世界から飛び出してみるのはいかがでしょうか。