今巷で大人気となっているアニメ「ポプテピピック」
当初予定されていた放送時期(2017年秋)よりも1クールずらして2018年の冬アニメとして放送が開始されました。
独自のギャグやブラックなジョークで高校生や大学生といった層を中心に老若男女に人気を博しているアニメです。
今回はそんな「ポプテピピック」の魅力や人気になった理由についてお話ししたいと思います。
「ポプテピピック」とは?
ポプテピピックは漫画家の大川ぶくぶさんによる四コマ漫画作品で、竹書房のWebコミック配信サイト「まんがライフWIN」にて連載されています。主人公はポプ子とピピ美という2人の中学二年生のキャラクターで、この2人がコントを繰り広げるような形でストーリーが展開されています。
ポプテピピックの登場人物は独特のデフォルメが施されており、キャラ紹介においては主人公の2人を「短い方」「長い方」と呼んで区別しています。
ポプテピピックの作風はいわゆるシュールギャグなのですが、一般的なシュールギャグ漫画とは明らかに一線を画しています。
様々な所から怒られてしまいそうなパロディや過激なブラックジョークを織り交ぜた独自の作風を確立し、多くの読者からのプロップスを獲得しています。
例えば「単行本の表紙で主人公の2人が堂々と中指を立てる(しかも両手)」「作中において出版元の竹書房のビルを巨大化して破壊する」「作中において竹書房の看板に指定暴力団と書き加えた上で自ら警察に通報する」といったように非常に過激でダークなギャグをかましています。
2度の打ち切りにも負けず
作中において竹書房が破壊された経緯としては、ポプテピピックの連載が突然打ち切りとなってしまったことが発端となっています。
実はポプテピピックは過去2回の打ち切りを経験しており、その度に「シーズン2」「シーズン3」として復活しています。
最初の打ち切りの後「シーズン2」が連載開始されたのですが、その際にいきなり全く別の漫画作品が始まるという前代未聞且つ予測不能のネタを投じています。
ちなみにその全く別の作品はアニメ化の際、第1話のオープニング及び毎回の次回予告において「星色ガールドロップ」というタイトルで映像化され、原作が無いにも関わらずアンソロジーコミック(短編や読み切りの漫画を収録した出版物のこと)を発売するという型破りの展開がなされています。
他にも、主人公のポプ子が自身の出演している「ポプテピピック」について自らクソ四コマと評しているなど、自虐ネタを含めたメタネタ(高度のネタ)も披露しています。
ポプテピピックが人気になった理由は?
ポプテピピックは原作の時点で既にSNS等において根強い人気を誇っていたのですが、アニメ化によって更にその人気を拡大し、ブームへと発展させています。
アニメ「ポプテピピック」は原作者の大川ぶくぶさんの要望を忠実に実現しており、第1話におけるポプ子とピピ美のキャストは、作中で指定されていたようにそれぞれ江原正士さん・大塚芳忠さんという大御所の男性声優の方が起用されています。
ちなみにこれは当初予告されていたものとは全く異なるキャスティングとなっています。
アニメ「ポプテピピック」は毎回キャストが代わり、更に内容自体は実質15分でその後間髪入れずに主人公2人のキャストを変更して世界最速の再放送を実施するという形式で制作されています。
アニメ放送直後は困惑する視聴者が多数でしたが、徐々にその中毒性が本領を発揮し始め、今では同じ内容をインターネット配信等によって周回する猛者が出現する等、事実上の覇権アニメと化しています。
またポプテピピックの人気はネット上だけに留まらず、現実世界においても大きな影響を及ぼしています。ポプテピピックのキャラクターのお面を配布することが決定するや否や、大勢のファンが配布会場に押し寄せ、道路にまで溢れかえり、警察から注意を受けるといった事態にまで発展しました。このことからも「ポプテピピック」の絶大な人気が見て取れますね。
最後に
独特のシュールギャグや過激なブラックジョークによって社会現象となるほどの人気を博しているアニメ「ポプテピピック」。万人受けするようなタイプのアニメではありませんが、日本のサブカルチャー界隈の中で独自の魅力を発信し続けています。
原作者の大川ぶくぶさんの想いややりたいことをストレートに表現するポプ子とピピ美。
言いたいことがなかなか言えない今の時代だからこそ「ポプテピピック」という作品はより輝きを放つことができるのかもしれません。