2016年9月に発売されたiPhone7では、イヤフォンジャックが廃止されました。その反響もあり、ますます需要が高まっている製品がBluetoothイヤフォンです。今回の記事では、そんなBluetoothイヤフォンのメリット・デメリットをまとめてみました。
そもそもBluetoothイヤホンとは?
Bluetoothイヤフォンとは、ワイヤレスのイヤフォンのことです。またBluetoothとは、無線規格(近距離無線通信規格)を搭載しており、無線(=コード要らず)で接続・使用できるもののことです。イヤフォンだけでなく、ヘッドフォン、マウス、PCキーボード、スピーカー、スキャナなど、さまざまなBluetooth対応(=ワイヤレス)の製品が発売されています。
なお、無線接続する親機(PCやスマートフォンなど)もBluetoothに対応している必要があるため、Bluetooth対応製品を購入する際は、あらかじめ確認しておきましょう。
Bluetoothイヤホンと有線イヤホン、どちらが便利?
Bluetoothイヤフォンと有線イヤフォンなら、どちらのほうが便利といえるでしょうか?筆者の場合、スマートフォンを使用する際にはBluetoothイヤフォンを、PCでは有線イヤフォンを使用しているのですが、「こちらが便利」と一概には答えられそうにありません。なぜなら、どちらも一長一短、メリットもデメリットもあるのです。
そこで、皆さま自身がどちらのイヤフォンが便利かを判断できるように、Bluetoothイヤフォンのメリット・デメリットを、なるべく中立的な目線からまとめてみました。
Bluetoothイヤフォンのメリット
1.イヤホンコードの煩わしさから解放される
ワイヤレスのため、コードの煩わしさから解放されます。
たとえば、横になりながらスマホで音楽や動画を楽しむシーンを考えてみてください。Bluetoothイヤフォンなら、どのように寝転がったりスマホを持ったりしていても、コードが引っ張られることも絡まってしまうこともありません。もちろん、コードが引っかかってイヤホンがスマホから抜けるといった心配もありません。まさに自由、解放感。好きなだけゴロゴロしながら楽しむことができます。
ランニングや筋トレなど、運動しながら音楽を聴くときにも便利です。運動の邪魔にならない、運動によってイヤフォンが抜けないというだけでなく、タッチノイズも生じなくなります。
(※タッチノイズ:イヤフォンコードが服などに擦れることで、「ガサガサ」「ボツボツ」と音が乗ってしまう現象のこと。有線イヤフォンだとランニング時などに生じやすい。)
ただ、ワイヤレスといっても、左右のイヤフォンを繋ぐ部分にはコードがある製品が多いです。一方で、まるで耳栓のような、完全コードレスのイヤフォンもあります。Bluetoothイヤフォンの中でも、さらに解放感を突き詰めたものといえるでしょう。
2.断線の可能性が減る
ワイヤレスのため、断線の可能性が減ります。左右のイヤフォン間にコードがあるタイプの場合は、断線の可能性が0になるとはいえません。しかし、それでもほとんど断線することはなくなるでしょう。
そもそも、イヤフォンの断線は、イヤフォンジャックに挿しているときの負担や、抜き挿しの際の負担、イヤホンコードが絡まったときの負担などが原因となり生じることが多いです。Bluetoothイヤフォンなら、イヤフォンジャックは使用しませんし、コードも絡まりにくいです。
また、まるで耳栓のような、完全コードレスのBluetoothイヤフォンの場合は、そもそもコードが存在しないのですから、断線の可能性はないと言い切れるでしょう。
Bluetoothイヤホンのデメリット
1.充電する必要がある
Bluetoothイヤフォンは充電する必要があります。フル充電した際の連続再生時間や待機時間は、ものによって異なります(たとえば、連続再生時間8時間、待機時間250時間、など)。スマホと無線接続した場合は、スマホ上にバッテリー残量が表示される場合もあります。最新のiPhone(最新バージョンのiOS)などは表示されます。
いずれににせよ、頻繁に使用するならば毎日充電する必要があります。ワイヤレスになり、物理的な煩わしさから解放された分、用法的な煩わしさが増えたという感じですね。「あちらを立てればこちらが立たず」です。
2.音質が劣る
Bluetoothイヤフォンの場合、いったん音を圧縮するため、原理的に音質が劣ってしまいます。音質がどれくらい劣化するかは、Bluetoothイヤフォンに採用されている「コーデック」によっても左右されます。
(※コーデック:音声データを伝送するときに、音声を圧縮・展開する方式。)
最近は、音質の劣化を最小限に抑えた「AAC」や「apt-X」というコーデックに対応しているBluetoothイヤフォンも増えてきています。もし、音質重視でBluetoothイヤフォンを検討している方であれば、対応コーデックを確認するとともに、実際に販売店まで足を運び視聴してみることをオススメします。自分の耳で聴いてみて、納得できたものを選ぶとよいでしょう。
3.音切れや音の遅延が生じるときがある
無線接続のため、何らかの原因により接続が不安定になりますと、音切れなどが生じることがあります。また、動画やゲームなどで音だけが少し遅延するときがあります。
これも音質と同じく、コーデックによって左右されます。先述した「AAC」や「apt-X」に対応しているものであれば、遅延が生じにくく、生じた場合でも小さく抑えることが可能です。ただ、有線イヤフォンの遅延のなさと比べると、やはりデメリットといえるでしょう。
いかがでしたか?
以上、Bluetoothイヤフォンのメリット・デメリットでした。結局のところ、Bluetoothイヤフォンと有線イヤフォン、どちらが便利といえるかは、「どのメリット・デメリットを重視するかによって変わる」という回答になるでしょう。筆者としては、ケースバイケースで自分に合ったものを使い分けてみることをオススメします!