柔軟は健康への鍵!?なぜ身体が硬くなるかの解説と、ストレッチが身体に及ぼすメリット

健康に働くためには柔軟性が不可欠

 皆さんは運動をしていますか?体は柔らかいと言えるでしょうか?大学生になると体育の必修科目がなくなることもあり、高校時代は週に2、3回運動していた人でも運動する機会が途端になくなってしまうことがあるでしょう。運動をしないと筋肉が固まったり、関節の可動域が狭くなったり、体がどんどん硬くなっていきます。生まれつきや遺伝の関係もあり、個人差がだいぶありますが、体が硬い大学生は多いように見受けられます。体が硬いことでどんなデメリットがあるのか、柔軟するメリットや効果は何か、改善するにはどうすれば良いかを見ていきましょう。

 なぜ体は硬くなるのか?

赤ちゃんの頃は誰でも体は柔らかいものです。しかし、成長して大人になっていくにつれて体は硬くなってしまいます。何故かというと、まず、日常動作がパターン化していることが挙げられます。柔軟性は関節の可動域と深く関係しているのですが、大人になると可動域を限界まで使うことがほとんどなくなり、狭い範囲で完結できてしまうので柔軟性が衰えていきます。

2つ目は運動不足です。定期的に運動をしていていれば、動きの範囲を狭まることはありません。あらゆる筋肉を毎日十分に動かしていれば子供の頃のような柔軟性を保つことができるでしょう。しかし、現在多くの人が大学生になって運動をする環境が整っていないために確実に運動量は不足し、柔軟性を保つことが難しくなっています。

3つ目は精神的ストレスです。大人になると緊張やストレスを感じることが多くなるので筋肉が固まってしまうことがあります。友人関係やプレゼン、定期テスト、サークル、部活、バイト先などで緊張感があったり、ストレスが溜まったりすると体が固まってしまいます。そんな精神的ストレスの増加でも体は硬くなってしまいます。

最後は、姿勢との関係です。横隔膜は姿勢が崩れることで硬くなり、筋肉にも関節にも影響を与えてしまいます。勉強しているとき、講義を受けているとき、パソコン、スマートフォンを操作するときなど、長時間同じ姿勢でいることが原因になります。一定の箇所に過剰に負担がかかり、その部分が硬くなります。

柔軟性が高いことのメリット、低いことのデメリット

そもそも体が硬いとは筋肉が硬いという問題だけではなく、関節の可動域が狭くなっている、骨盤がゆがんでいるために身体が正常に動かなくなっている、など様々な原因があります。体が硬いデメリットとしては、疲れやすくなる、仕事のパフォーマンスが悪くなる、怪我をしやすくなる、さらに姿勢が悪くなっていくなどが挙げられます。

柔軟性が高いことのメリットや効果は、以下の6つです。

⑴血行と基礎代謝が良くなる

身体が硬いままで生活することは基礎代謝の低下や血行不良につながります。ストレッチをして柔軟性を高めることで筋肉が動いて代謝が良くなるだけでなく、筋肉の伸縮運動によって血行も良くなります。基礎代謝が上がることはダイエットに有効だったり、血行が良くなることは冷え性の改善につながったりします。

⑵疲労回復がしやすい

血行が良くなると全身に血液がうまく運ばれるので、運動や日常生活でたまった疲労物質が、血液によって運ばれ分解されるという循環が早くなり、疲労回復に効果があります。

⑶スポーツのパフォーマンスが良くなる

スポーツにおいて体が柔らかい人は硬い人に比べるとパフォーマンスがよくなります。体が柔らかい人は関節の可動域が広く、筋肉も柔軟性があるので、その人の持つ能力を限界まで使えることになりますが、硬い人は可動域が狭いため、反応が遅れたり、柔らかい人のような動作ができても遅れたりしてしまいます。

⑷怪我の防止になる

体が硬いと体の重心がうまく確保できない状態で無理に体を動かす形になるので、各関節への負担が大きくなり怪我の元になります。足首の捻挫や太ももの肉離れ、スポーツ性腰痛症などが起こしやすいと言われています。

⑸肩こりや腰痛の改善になる

筋肉の張りやコリは肩こりや腰痛の主な原因の一つです。柔軟性が高いと筋肉や腱が伸びやすく、関節の負担も軽減するので、肩こりや腰痛の緩和、改善につながります。

⑹心身がリラックスでき、老化予防できる

身体を動かして柔軟性を高めることは、心と体をリラックスさせて緊張を解きほぐし、ストレスも軽減されます。また、柔軟性は老化防止にもつながると言われています。

柔軟性を高めるには・・・

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柔軟性とは筋肉と腱などが伸びる能力のことで、大きく2つに分けられます。座った状態や立った状態からゆっくり身体を伸ばしていく静的柔軟性と、動きの中で関節や筋肉が伸び縮みする動的柔軟性です。静的柔軟性はストレッチで高めることができるのに対し、動的柔軟性を高める方法には運動前の準備体操、ラジオ体操などが当てはまります。ここでは静的柔軟性についてお話ししていきます。

静的柔軟性を高めるためには、日頃からストレッチを行い、筋肉や腱を伸ばしていくことが不可欠です。実際のストレッチ法はさまざまですが、どのストレッチ法にも当てはまるコツが以下にあります。

  • 身体が温まった状態で行う(入浴後や軽い運動後)
  • 反動をつけず、ゆっくりと20〜30秒かけて行う
  • 呼吸を止めないで行う
  • 伸ばす部分を意識する
  • 習慣にする

この5つを意識して行えば、ストレッチの効果は高まり、柔軟性も高まっていくでしょう。これらはどの部分をストレッチする場合にも当てはまるので是非覚えて実践してみてください! 

最後に2つだけ誰でもすぐにできる非常に簡単なストレッチ法を紹介します!

伸びをするだけのストレッチ

仰向けの姿勢で、思い切り体を伸ばし、気持ちの良いところで止め、ゆっくり深呼吸をします。
一回行うだけで緊張した筋肉がほぐれ、肩こりの解消にもつながります。首回りがポカポカしてくるはずです。

 ゴキブリ体操

仰向けになり、両手足を天井方向にあげ、バタバタさせるだけの運動です。
王道ですが、冷えやむくみ解消に効き、血行が良くなる効果的な運動です。

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いかがでしたか?このように体が硬い人はさまざまな面で損をしているのです。これを機にストレッチを始めてみてはどうでしょうか?姿勢が悪い人はまずそこから正していくことが必要です。運動不足の方はなおさら、ストレッチをお勧めします。健康でいるための第一歩はストレッチですね!柔軟性を高めて健康になりましょう!