【日本人の英語】実は外国人が“おかしい”と思っている日本人の英語の発音とは?

みなさんは英語を勉強する中で、

「英語の発音が難しくて苦戦している」

「スピーキングがなかなか上達しない」

「英語の発音がなまっていると言われる」

このような経験はありませんか?

日本語と英語は言語的にも全く異なる特徴を持つので、日本人が英語を正しく発音できるようになるのはとても難しいとされています。

そこで今回は、日本人が英語の発音が苦手な理由と、実は外国人が“おかしい”と思っている日本人の英語の発音についてご紹介します。

英語の発音がうまくなりたい!スムーズに話せるようになりたい!という方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

日本人が英語の発音が苦手な理由とは?

日本語と英語は言語的にも異なる点が多いため、日本人にとって英語を正しく発音するのが難しいとされています。ここでは、日本人が英語の発音が苦手な理由を紹介していきます。

理由1:日本語には母音が5つしかないから

日本語の母音の数は[a] [i] [u] [e] [o]の5つですが、英語の母音は約13個あると言われています。つまり英語には、日本語にはない発音を持つ単語がたくさん存在するということです。

例えば英語の場合、1つに「a」の発音でも、[ɑ] [æ] [ɒ] [ʌ]などの母音が存在します。発音のバリエーションが多いので、日本語のカタカナだけでは表しきれません。このことが原因となり、日本人は英語の母音を正しく認識できず、間違った発音で覚えてしまう傾向があります。

理由2:日本語は母音と子音がセットで発音されるから

日本語では、ほとんどの単語が母音で終わりますが、英語は子音で終わる単語が多いです。

日本語では、「車」=「KU-RU-MA」、「ねこ」=「NE-KO」というように、どの音も子音+母音で構成されています。一方の英語は「car」「cat」など、子音で終わる語がたくさんあります。母音(有声音)で終わる日本語は、1つ1つの語をはっきりと発音しますが、子音(無声温)で終わる英単語は、1つの語をあいまいに発音します。

例えば「cat」の発音は「キャッ(トゥ)」のように「t」をほぼ発音しませんが、日本人は最後の語を「キャット」と強く発音してしまいがちです。このように英語と日本語の音の構成から、発音を間違えやすいとされています。

理由3:英語には日本語にない“音の強弱”が存在するから

英語には、日本語にない強弱・アクセントが存在する点も、発音が苦手な理由の1つです。

日本語は単語に強弱をつけたり、1文の中で強く読む単語があったりすることは一切ありません。しかし英語には、1単語の中にも強く読むアクセントの箇所があります。英語を発音する上では、このアクセントで音の強弱をつけることがとても大切になります。

このように英語には、日本語にはない“音の強弱”があるので、英語の発音は難しいとされています。

外国人が“おかしい”と感じる日本人の英語の発音

ここからは、外国人が“おかしい”と感じる日本人の英語の発音をご紹介します。自分の英語の発音で間違えてないか、チェックしてみてください!

「r」と「l」

日本人が最も間違えやすい音として有名なのが「r」と「l」です。2つの音を混同して使っている人が非常に多いとされています。

【発音のしかた】

・「r」:舌が口の中のどこにも触れずに発音

・「l」:前歯の裏側に舌をつけて発音

日本人がよく間違える単語の1つに「rice」があります。「毎日お米を食べるよ」「日本のお米は美味しいよ」というように会話に出てきやすい単語ですが、発音には注意が必要です。「rice」の「r」の発音を「l」で発音してしまうと、「lice(しらみ)」というワードとして認識されてしまいます!

他にも「right」と「light」、「correct」と「collect」、「erection」と「election」も間違えやすいので、違いを意識して発音をしてみましょう。

「b」と「v」

日本人の「b」と「v」の発音も、外国人が聞き取りにくいとして有名です。日本人にとって発音がしにくい「v」は、すべて「b」で発音してしまうというミスが多々あります。

【発音のしかた】

・「b」:上下の唇をあてて、口をつむってから発音

・「v」:上の歯に下唇をあてて発音

特に「Vietnam(ベトナム)」や「vintage(ビンテージ)」といった単語はカタカナ英語として定着しているので、「b」として発音しがちです。他にも、「village」「virus」「visual」といった単語も間違えやすいので、注意しましょう。

「f」と「h」

日本人にとって「f」の発音は難しいとされています。意識して「f」を発音しないと、ついつい「h」で発音してしまいがちです。

【発音のしかた】

・「f」:上の歯を下唇にあてて発音

・「h」:歯と唇があたることなく、口を丸くすぼめて発音

よくある間違いとして、「festival」「fruit」「fool」「foreign」を「h」で発音してしまうことがあります。特にフェスティバルとフルーツは、カタカナ英語として使われているので、意識しないと間違えてしまう可能性が高いです。

「s」と「θ」

日本語には「θ」の音がないため、すべての音を「s」で代用してしまう傾向があります。

【発音のしかた】

・「s」:舌を上の歯の付け根に近づけて、隙間から息を出すように発音

・「θ」:舌先が上下の歯に挟まれて発音

会話でもよく使われる「think」は、発音を間違えやすい単語の1つです。「think」は「θ」の音から始まりますが、多くの日本人が「s」で代用しています。そうすると「sing」と聞き取られる可能性があるので、注意しましょう。他にも「thing」と「sink」も混同しやすいので、チェックしておいてください。

「s」と「ʃ」

日本人にとっては「s」と「ʃ」の発音の違いが分かりにくく、同じ音として使ってしまうというミスが非常に多いです。

【発音のしかた】

・「s」:舌を上の歯の付け根に近づけて、隙間から息を出すように発音

・「ʃ」:舌の後ろの方を上あごに近づけて、隙間から息を出すように発音(shと同じ)

特に間違えやすい発音に「sit」と「shit」があります。日本人は、「sit」のsを「ʃ」と発音してしまうことが多いです。日本では寿司を「sushi」、白を「shiro」とアルファベットで書くため、「sh=ʃ」の発音には馴染みがあります。このことが原因となり「s」と「ʃ」を混合して使いがちなので、発音の違いを意識するようにしてください。

まとめ

今回は、日本人が英語の発音が苦手な理由と、実は外国人が“おかしい”と思っている日本人の英語の発音についてご紹介しました。

英語と日本語の発音には異なる点がたくさんあるので、意識して改善していかなければなかなか治りません。ぜひこれを機に、日本語と英語の発音の違いを意識しながら、英語を正しく発音できるよう練習してみてください!