大学を卒業し学位をもらうためには「単位数」が重要です。卒業に必要な単位数は、大学ごと・学部ごとに定められています。
では卒業のために、平均してどのくらいの単位を取得する必要があるのでしょうか?この記事では、卒業に必要な単位数や取得する単位の種類、確実に卒業するための注意点を解説します。卒業の見通しを持って大学の講義を受けるためにも、この記事を読んで単位に関する知識を付けておきましょう。
目次
大学卒業に必要な単位数の平均は?
4年制大学の場合、大学卒業に必要な単位数は最低で124単位と言われていて、多くの大学では124~136単位ほどに設定されています。理系の学部では卒業に必要な単位数も多く、東京大学の工学部では158単位、医学部では157単位です。
このように大学や学部によって細かい数は異なるので、詳細については大学のシラバス等をチェックするようにしてください。
単位の種類
大学の単位は、ただ指定の単位数以上を取れば卒業できる!という訳ではありません。必ず取らなければいけない単位があったり、選択して取得しなければいけない単位があったりと、取得する上での様々な決まりがあります。ここでは、単位の種類3つと、それぞれの違いを解説していきます。
必修科目
必修科目は、必ず取得しないと大学を卒業できないと言われる科目です。例えば英語系の学部であれば、英語文法と英文学の科目は必ず取らなければ卒業できない、といった感じです。
また必修科目は、例えば「1年後期の火曜2限に必修科目の授業を受ける」のように、あらかじめ学年や曜日が指定されている場合も多いです。取得する学年が指定されている場合は、その学年で単位を落としたら留年してもう一度同じ学年をやり直さなければいけません。
このように必修科目は、他の単位では補うことができない、絶対に必要な科目です。必修科目の単位を落としてしまうとかなり面倒なので、必修科目の単位はできるだけ早めに・確実に取っておきたいものです。
選択必修科目
選択必修科目は、指定された複数の科目の中から選択して履修する科目です。例えば、指定された10個の科目の中から6個選んで単位を取得する、のように定められています。
選択必修科目は、自由に授業を選択できるので融通が利くものの、指定された数は必ず取得する必要があります。必修科目と同様、できるだけ早めに取得するのがおすすめです。
自由選択科目
自由選択科目は、自由に選択できる科目です。必修科目・選択必修科目以外の単位は、すべて自由選択科目に該当します。自由選択科目の場合、万が一単位を落としてしまっても別の科目でカバーすることができるのがメリットです。
学生は、自分の興味のある科目を取ったり、テストが簡単な科目を取ったりと、とても自由に科目を選ぶことができます。勉強熱心な学生は、自分の専門以外の科目を多く取るなどして学んでいるようです。
単位を効率よく取るために!単位を取得するときの注意点

単位は計画的に効率良く取得していくことが重要です。ここでは、単位を効率的に取るための注意点をご紹介します。
1年生に詰め込みすぎない!
1年生のころは、大学生活も始まったばかりで学業へのやる気も高いので「早めに単位を取得しておこう!」「取りたい授業を全部取ろう!」と考えることもあると思います。しかし、1年生のときに単位は詰め込めすぎるのは危険です。
慣れない大学生活で毎日たくさんの授業を入れてしまうと体調を崩すこともありますし、何より1年生では必修科目が多いので、自由選択科目を多く取ったことが原因で必修科目の単位を落としてしまっては、元も子もなくなります。
平均としては、1年生で40単位ほど取れば、卒業までに十分に間に合うとされています。これを1つの目安としながら、無理のない範囲で履修するようにしましょう。
4年での単位をできるだけ少なく!
4年生で取る授業はできるだけ少なくしましょう!なぜなら4年生には就職活動と卒論という2大イベントが待っているからです。どちらも非常に大切なことなので、4年の前期・後期共にできるだけ科目を少なくしましょう
4年生で科目を少なくするためにも、1,2,3年生で計画的に単位を取得することが重要です。一般的な4年間の履修状況は、2年生で最も多くの単位を取得し、次に1年生、そして3年生、4年生になるにつれて少なくなります。確実に学位をもらうためにも、1,2年で十分な単位数を取得することが大切です。
履修単位の制限があることも
1年と2年でほぼ全部の単位を取ってしまいたい!と思うかもしれませんが、それはできない大学がほとんどです。なぜなら、1年間での取得単位数に上限を定めているからです。
さらに大学によっては、「1年生終了までに、最低でも30単位を取得しなければ進級できない」といったルールがある場合もあります。そのため1年間での必要単位数・上限数もきちんとチェックしておく必要があります。
留年の原因は単位不足と取り忘れ!
留年の原因の1つは、単位不足です。授業の出席数が足りなかったり、テスト・レポートの成績が悪かったりすることが原因で単位を落とし、結果的に単位数が足りない、または必修科目の単位が取れなかったなどで留年します。
さらに留年の原因で見落としがちなものが、必修科目の取り忘れ・履修登録のやり忘れです。各学部の履修要項やシラバスをちゃんと確認しなかったことが原因で、必修科目を履修し忘れて留年になったというケースがあります。履修のやり忘れに途中で気づいても、履修登録の期間は決められているので、期間の後に履修を変更することは一切できません。そのため確実に必修科目をチェックすること、そして期間内に履修登録をきちんとやることが重要になります。
まとめ
今回は、卒業に必要な単位数や単位の種類、取得するとき注意点について解説しました。
大学で学位をもらうためには、計画的に必要な単位を取得していくことが重要です。各大学・学部のシラバス等をきちんと確認して、自分に必要な科目を選ぶようにしてください!