今やだれでも行ける留学
最近、あなたの周りで留学をする人が増えたと感じませんか?
近年、海外ブームやSNSの流行、グローバル化に伴って海外に憧れを抱き、留学したい・英語が話せるようになりたいという大学生が増えたように感じます。需要に伴って留学エージェントのプランの価格や期間は、手ごろでバラエティ豊かになりました。
今や留学とはお金さえあればだれでも行けるといっては過言ではない、大学生にとって身近な存在になってきました。
就活と留学

こうした留学を考えている大学生の増加の背景には、「留学が就活で役に立つ」という考え方が多いからではないでしょうか。
筆者は外国語大学出身ですので、実際にいた周りの学生のなかでも「ただ海外で生活をして異文化に触れたい」という人もいましたし、「外国語大学出身なのに英語が出来ないと就活でマイナス点では…」「留学経験を就活で生かしたい」と考える人もいました。そのような考えから、留学をするために休学をしている人も少なくありませんでした。
留学したから「良い」就職が出来るのか

それでは本題の“留学をしたから良い就職が出来るか”という話に移ります。多くの人が考えるこの疑問は果たしてどのように考えられるのでしょうか。
結論から言うと「ただ留学をしてきた」という場合は絶対にNOだと言えます。
というのも、先ほど述べたように留学は正直なところ誰でも行くことができますし、多くの企業の人事の方も留学経験者は山ほど見てきています。留学したから特別というようなことは決してありません。
留学に行ってたくさん友達が出来た、様々なところへ行けた、英語力が少し上がった、楽しかった…などではただの感想に過ぎません。残念ながらそれだけではあなたがどんなに魅力的でも企業側はそう受け取ってくれないでしょう。
「就活で役に立つ留学」とは
では留学を就活で役立てるためにはどうすればいいのでしょうか。これから留学する人は意味のある留学を、もう既に留学した人はもう一度自分の留学を振り返り、何を得たかを考えてみてほしいです。以下の点が意味のある留学を作ると考えています。
- 目標・目的を持つ
留学中にこれだけは達成したい事を一つでも見つけると、人はそれに向かって努力します。
なんでも真剣に取り組み、努力できる人材には需要があります。
- 留学前に努力をする
留学すると決めたら今日からでも是非、語学を黙々と勉強してください。
実際に留学した筆者は、留学前は1日2時間~4時間以上必ず勉強していました。留学前に勉強した人としなかった人の語学力の向上への効果はまるで違います。例えば2人の留学生がいたとします。もともと一方は20%の実力があり、もう一方は50%の実力があり、彼らは同じ授業を受け、同じだけ自主学習したと仮定します。勉強の効果として両者に30%ずつの成長が見られたとしたらどうでしょうか。
つまり留学のスタートラインで立つ位置が重要であるということです。両社のこの差が留学中にはっきりと表れ、留学の達成度や充実度が変わってきます。
留学を成功させたい方はぜひとも今から取り組んでみてください。思い立った時に出来なければ留学中も努力できずに失敗してしまうでしょう。嫌なことでもコツコツと積み重ねが出来るということは、社会人になってからもとても重要となってくるでしょう。
- いつでも積極的に
留学先には必ずと言っていいほど他の日本人留学生がいます。一番ありがち且つやってはいけないことは、留学中に日本人同士で固まり日本語で会話をして過ごす事です。
人脈が広がるなどの良い面もあるかもしれませんし、やむを得ない事情でたまには必要かもしれませんが、毎日そんなことをしていたら留学の意味がありません。
日本人は一人になることを嫌う習性がありますが、留学中にそんなことは一切気にしないでください。あなたが一人でいるかどうかを気にする人はいませんし、ましてや海外にいるということを思い出してください。一歩踏み出して一人でカフェへ行くなど、様々な活動に参加してみてください。それだけで新しい友達・発見があり、留学生活も一変するでしょう。
- 日本との相違点をたくさん発見する
留学先にはあなたと同じように多くの他国籍の留学生が勉強しにきます。彼らとの交流や現地の生活などを通して、日本とは異なる「えっ!」と思うようなことを聞き、発見したら忘れないようにしましょう。
就活でも日本との相違やそれについてどう思うかなど、留学に関するエピソードはたまに聞かれます。ふとした場面でも良い話題作りとなりますよ。
留学していなくたっていい就職は出来る!

企業があなたの留学経験の中で一番知りたいことは、留学をしてきましたという結果ではなく、その過程の中で何を学んだ・得たかということです。
就活では特に留学をしていなくても、何か偉大なことをしたことがなくても、ダイエットを頑張った・4年間片道2時間かけて通学し続けたというような結果でいいのです。
その過程の中で、努力や継続、工夫などがあれば、留学に負けず劣らずその能力は有力だと感じます。
また近年は英語が話せることとプラスアルファで何らかのスキルが必要になってきています。たとえ留学が出来なかったとしても、その他のスキルを磨けば企業からの需要は高いと感じます。
最後に
留学・就活を終えて感じたことは、英語ができる人材はとても有力ですが、企業はそれ以上に人柄を見ているということです。一緒に働きたいと思わなければいくら英語ができたって採用はされないでしょう。
また正直なところ留学はいつでもできます。高いお金を親に出してもらい、休学をして目的もなく留学するよりも、就職してから自分で稼いだお金で、就職先で得たスキルを活かしながらする留学の方がとても価値のあるものだと考えます。
これから留学する方は意味のある留学を、もう留学した人はもう一度自分は何を得たか振り返って、留学しないという人は他分野でスキルアップを目指して就活に臨みましょう。いざ就活へ!