【サッカーワールドカップ】キャンプ地で運命が変わる?

ワールドカップ開催

ワールドカップサッカー・ロシア大会が開催され日本は盛り上がっています。西野監督率いる日本代表23名もようやく決まり、初戦のコロンビア戦も2対2と順調の駆け出しを決めたのではないでしょうか?

さて、ロシア大会において日本代表はどこに練習拠点を置くのでしょうか?ロシアは広大な国です。試合会場との移動距離も過去の大会とは比べ物になりません。これまでの5大会で日本は過去2回決勝トーナメントに進出していますが、キャンプ地の選定が本番での成績を左右するともいわれるくらい大事な要素なのですね。

そこで今回はロシア大会で日本が決めたキャンプ地の紹介と過去の大会におけるキャンプ地について振り返っていきましょう。

キャンプ地の選定における条件とは?

さて、ワールドカップにおいて必須になるキャンプ地ですが、日本サッカー協会はどんな基準でキャンプ地を選んでいるのかご存知ですか?

具体的に方針が固まったのは2010年の南アフリカ大会だといわれています。2010年大会の当時の日本代表監督は?そう、2度目の代表監督を引き受けた岡田武史氏でしたね。岡田氏はキャンプ地の選定の際、4つの条件をあげ、現在まで活かされています。ちなみにメディアの間では『岡田4条件』と呼ばれています。
具体的には・・
①安心安全⇒治安を考慮
②空港から近い事⇒試合前後の移動を極力少なくしたい
③リラックスできる事⇒周囲の喧騒をシャットアウトしたい
④練習グランドが充実している事

キャンプ地の確保は勿論早い者勝ちです。実際、今回も12月のワールドカップ抽選会の結果が決まってほぼすぐに決まりました。以下にキャンプ地を紹介しますね。

キャンプ地の紹介

今回、日本代表のキャンプ地の拠点はカザン市です。
カザン市は人口112万人でロシアでは7番目の大都市ですが、実はカザン市はタタールスタン共和国という国の首都でもあります。

タタールスタン共和国って何だ?聞いた事ないぞ?と疑問に感じる人が大半だと思いますが、カザン市の人口の半分以上はタタール人で占められています。宗教はイスラム教。国家ではありますが、独立等はしないまま現在も忠誠に誓いロシア連邦地域管轄区分に属しています。

位置的にはロシア連邦のほぼ中央辺り。日本戦の会場となるサランスク、エカテリンブルグ、ヴォルゴグラードとはほぼ等距離にあります。気候も6月は最も過ごし易い季節で心配ないといわれています。そのため日本以外でも参加国ではオーストラリア、何とライバルのコロンビアもカザン市にキャンプ地として選んでいます。

練習場・宿泊施設の紹介

今回、日本代表が利用する練習場・宿泊施設はFCルビン・カザンが普段使用している施設です。
サッカーファンならもしかしたらお気付きかもしれないですね。
そう、FCルビン・カザンはロシア・プレミアリーグに所属するサッカークラブです。
日本代表はワールドカップの歴史の中で初めてサッカークラブを拠点にする事ができました。
これは画期的な事です。何故ならサッカーに必要なものは何でも揃っているし、セキュリティ対策、例えば海外クラブチームからのスカウティングもワールドカップ中には行われたりしますが、クラブチームに拠点を置く事で海外クラブチームのスカウティング活動から身を守るといった対策もサッカークラブなりのノウハウがあるので万全だといえるからです。

そして、FCルビン・カザンはワールドカップのキャンプ地として立候補するためにクラブの敷地内にホテルまで建設しました。勿論サッカー選手のコンディションを考えた上での施設で周囲からの雑音を気にする事なく、ストレスなしに過ごす事ができるでしょう。

過去の日本代表のキャンプ地とW杯成績を振り返る

ここで過去の大会から、日本代表のキャンプ地と本大会の成績について振り返ってみましょう。

開催年

開催国

キャンプ地

宿泊施設

W杯成績

1998

フランス

エクスレバン

温泉地

予選敗退

2002

日本&韓国

磐田

高級旅館

ベスト16

2006

ドイツ

ボン

外資系ホテル

予選敗退

2010

南アフリカ

ジョージ

リゾートホテル

ベスト16

2014

ブラジル

イトゥ

リゾートホテル

予選敗退

2018

ロシア

カザン

サッカークラブ

現在進行中

過去の大会を振り返るとキャンプ地よりはむしろ宿泊地の良し悪しで成績に影響を受けやすいかもしれないですね。
特にドイツ大会の宿泊地は外資系ホテルで貸切りではありませんでした。当然ホテルロビーには日本人サポーターが多数詰め掛け、選手側としては大会期間中、リラックスできなかったと後に回想されています。

そしてブラジル大会は確かに『岡田4条件』を満たしていたのですが、なにぶん気候に泣かされました。合宿地では比較的過ごし易かったのですが、試合会場は高温多湿と合宿地と試合会場との寒暖の差でコンディションを崩してしまい、そのまま成績に直結してしまったのです。

果たして今回のカザン市はどうでしょうか?

立地的には試合会場からほぼ等距離にある事、航空網が充実している事、そして何より先程説明したとおりFCルビン・カザンというサッカークラブチームを拠点にしている事から、サッカーに集中できる環境においては過去と比べてもナンバー1といっていいと考えられます。ただなんといっても、本番直前の監督交代であるだけに、チーム作りに時間がない事がネックなのですね。果たしてカザン市は日本サッカーにとって縁起のいい土地になれるのか、日本代表の躍進に期待です。

最後に

いかがでしたでしょうか?今回はサッカーワールドカップでも日本代表キャンプ地についてご紹介してきました。
ワールドカップは他にも見所が沢山あり、サッカーをよく知らない人でも絶対に盛り上がれる大会です!
是非、共に応援し日本が勝利する瞬間を見ましょう!