すぐに実践できる誤解を生まない話し方のコツ

自分の考えや説明が相手になかなか伝わらなかったり、誤解を生んでしまったりした経験はありませんか?ちょっとした話し方のコツを覚えて実践することで、聞き手に理解されやすく、誤解されにくいトークができるようになります。今回の記事では、そんな「誤解を生まない話し方」のコツをお伝えしますね!すぐに実践できるので、ぜひ覚えてみてください。

①結論から話す



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誤解を生みたくない場合は、最初に結論から話しましょう。以下、詳しく説明していきますね。

順序良く説明を行い、最後に結論を述べる話法を「クライマックス法」と呼びます。これに対して、最初に結論を述べて、それから説明を行う話法を「アンチ・クライマックス法」と呼びます。

もしあなたが「明確に伝えたい」「誤解されたくない」という場面で、意見を述べたり説明したりするときは、結論先出しのアンチ・クライマックス法をおすすめします。

結論を先に言うことで、話し手の「言いたいこと」が明確になります。すると聞き手も、「結局、この人は何が言いたいのだろう?」「この説明にはどういう意味があるのだろう?」と疑問に思いながら説明を聞く必要もなくなり、そのぶん話に集中できるようになります。そのため説明が通じやすく、誤解も生じにくくなります。

クライマックス法とは?

・「説明が先、結論が後」の話法
・起承転結のある話やオチのある話などに適している
・営業トークでは、聞き手が話に興味を持っているときにこの話法が使われやすい

アンチ・クライマックス法とは?

・「結論が先、説明が後」の話法
・論理的な意見や説明をする場合などに適している
・営業トークでは、聞き手が話に興味が無いときに、まず興味を持ってもらうためにこの話法が使われやすい
・会社で上司に報告するときもこちらが好まれる

状況に応じて、どちらの話法も使いこなせると理想的ですね。誤解を生みたくないときは、最初に結論から話してみることをおすすめします。

②具体例を話す



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考えを述べたり何かを説明したりするときは、具体例も話すように意識してみましょう。

たとえば、アルバイトの面接で「あなたの長所はなんですか?」と聞かれたとしましょう。あなたの長所は「目標達成に向けて、辛いことにも耐えられること」だとします。

回答1.「私の長所は忍耐力です。目標達成に向けて、辛いことにも耐えられるからです」

回答2.「私の長所は忍耐力です。目標達成に向けて、辛いことにも耐えられるからです。高校3年生の夏休みの時には、LINEや友達付き合いを我慢して、睡眠6時間、食事2時間、入浴1時間、残り15時間を全て受験勉強にあてるという、修行僧のような生活を続けることが出来ました。その結果、志望校に合格できました。なので、私の長所は忍耐力です」

回答2の方が、「この人のいう忍耐力がどのようなものか」がよく伝わってきますよね。このように事例・具体例を一緒に話すと、曖昧・抽象的な言葉に具体性が伴うため、言いたいことがより伝わりやすくなり、誤解されにくくなります。

また、この「具体例を話す」というのは、前項目の「結論から話す」とも関係が深いです。話の説得力を高める手法として、「PREP法」(プレップ法)と呼ばれるものがあります。

PREP法(プレップ法)とは?

「結論 → 理由 → 事例・具体例 → 結論」という順序で伝える手法。
P OINT = 結論
R EASON = 理由
E XAMPLE = 事例、具体例
P OINT = 結論を繰り返す
・それぞれの単語の頭文字を取ると「PREP」になる。

まず「結論から話す」。
そのあとに「理由を説明する」。
その説明においては「具体例も話す」。
最後にもう一度「結論を言う」(締め)。
これでPREP法の完成となります。

実は先ほどの面接の回答2は、PREP法で書いています。確認してみてください。

このような順序で話すことで、説得力が増すと同時に、分かりやすくて誤解されにくい話ができるようになります。

③少しゆっくりめに話す



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話すスピードは、少しゆっくりめを意識してみましょう。いくらアンチ・クライマックス法やPREP法を駆使したとしても、「なんて喋っているのか分からない」「話を聞き取れない」ようなら、あまり意味がありません。また、緊張しているときや興奮しているときなどは、自然と早口になりがちなものです。

元NHKキャスターで、現在はアナウンススクールの代表をしている相澤静さんは、「多くの人があなたの話の内容を理解できるように、少しゆっくりめに話す必要があります」と語っています。

また、筆者は演劇の経験があるのですが、そのときにも演劇経験の豊富な講師から、「少しゆっくりめに話すこと」を意識するよう教わりました。その方が聞き取りやすいからです。(とはいえ演劇の場合は、わざと早口で話すシーンなどもあります。あくまで普通の台詞を言うときの心掛けです)

もしあなたが考えや意見をちゃんと伝えたいときなどは、少しゆっくりめに話すことを意識してみましょう。

いかがでしたか?


「結論から話す」、「具体例を話す」、「少しゆっくりめに話す」、まずはこの3つの話し方を覚えて実践してみましょう!就職後はもちろんのこと、サークルやゼミの議論、就活の面接などでも実用的な話し方です。

以上、すぐに実践できる誤解を生まない話し方のコツでした。