脳機能が高まる!?歩くことの驚くべき効果とは

歩く 効果

歩くことには、頭を整理する効果がある

「わー!!気づけばこんなにやらなきゃいけないことがある!!」
ゼミや学生団体、インターンシップなどでシゴトをしているとこんな思いをしたことのある学生は多いのではないでしょうか。

そんな時に何から考えれば良いのか分からず混乱していませんか?狭い視点で「やっぱり無理だったんだ……。」というように意気消沈するにはまだはやい!広い視野で物事をみることができれば、やらなければならないことの整理ができます。

もしそのように煮詰まっているのであれば、一度外に出て歩いてみることをオススメします。今回は、「歩く」という動作が脳に及ぼす効用についてご紹介します。

スティーブ・ジョブズも気づいていた!?歩くことの重要さについて

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つい最近、最新のiPhoneが発売され話題になっていますね。Appleの新製品は会社の誕生以来、世の中を沸かせています。その会社を作ったスティーブ・ジョブズ氏がヒット商品を産み出すためにしていたことがあるのですが、皆さんはご存知でしょうか。

実は、超多忙だった彼でも、スタイリッシュでスマートな商品を生み出すために「歩く」ということをしていたのです。「歩く」という行為は、一見無駄だと見過ごされがちですが、実はそこに彼のアイデアのヒントが隠されていたのです!

なぜ、あえて机から離れて歩くべきなのか?

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北星学園大学の蓑内豊教授の実験で、大学生51人に各自のペースで60分歩いてもらいPOMSを行ったというものがあります。POMS(Profile of Mood State)とは緊張・抑うつ・敵意・活力・疲労・混乱の観点から被験者の一時的な状態を測るテストです。

この実験から、歩くことで緊張・抑うつ・敵意・疲労・混乱の数値が下がり、活力の数値が上がることがわかっています。つまり歩いた後には、いつもより高いモチベーションで物事に取り組むことができるのです。

脳機能が高まるってホント?

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歩行は有酸素運動ですから、歩くことで心臓の鼓動が早くなり座っている時よりも多く血液が体内を循環することになります。血中の酸素が筋肉だけでなく体内のあらゆる器官に行き渡るようになり、脳にも酸素がたくさん供給されるようになるのです。定期的な運動は脳細胞間の新しい連結を増やすことにつながります。(ニューロンが増えるってことですね)

歩くとアイディアを閃きやすくなるのはなぜ?

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「歩いて治す生活習慣病」という本の著者である泉嗣彦さんによると、まず歩くことで肺が広がります。その後、気管支の末端から分泌されるプロスタグランジンEという物質により毛細血管が拡張します。その結果、血行が促進されストレスホルモンの分泌が抑えられます。これらのことから、歩行には脳を刺激し活発化させる働きがあり、優れたひらめきや直感を生み出す可能性をも有していると考えられます。

歩くと記憶力が高まるのはなぜ?

歩くことによって記憶力も高めることができると言われています。これは端的にいうと、BDNFという物質が増えるからです。BDNF (Brain-derived neurotrophic factor)とは、脳細胞の成長に関わっているタンパク質のことをさします。BDNFがたくさんある部位では神経細胞のネットワークが緊密になって脳の機能が高くなるそうです。記憶力を司っているのは、脳の中でも海馬という部分なのですが、歩くと驚くべき効果が現れるのです。

ラットを使った実験では、よく運動させたラットの記憶力が上がったそうです。そのラットの脳を分析したところ、海馬の細胞の数や大きさに変化ができていたと言います。海馬の入り口である歯状回という部分の神経細胞の数が増えていて、その細胞までもが大きくなっていたそうです。

現状の研究では、どのくらい、どのような運動をすると海馬の記憶細胞が増えて記憶力が増すのかデータは揃っていませんが、運動が脳の機能を高めることは疑いようがない事実です。

歩くことで「おぼえられない→ストレスがたまる→さらに覚えられない→イライラ……」という無限ループを脱することができます。自分のスケジュールをある程度覚えていると、自分の行動にも余裕が出てきますし、時間を逆算して物事に優先順位をつけることもできると思います。

これらの力を利用して、様々な角度から抱えていることを眺めてみると、気づきがありかつ爽やかな気分で問題に臨め、スムーズに問題解決につながるかもしれません。

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終わりに

「やばい、何から手をつけていいのかわからない……。」そんな状態に筆者もよく陥っていました。焦って前に進もうと優先順位を無理やりつけようとするのですが、うまくいかずにイライラ……。しかし、様々な文献を読んで「歩く」ということが脳に良い影響を与えることが分かってからは、焦る前に机から一旦離れて歩くようになりました。おかげで考えがまとまり、スッキリとした気持ちで落ち着いて物事に対処できるようになりました。皆さんもぜひ参考にしてみてください。

参考文献:

 「歩く」効果・効用とそれを習慣化する方法の整理

蓑内豊 『ウォーキングの効用-ウォーキング授業における生理的・心理的効果』p.41-47

篠原菊紀 『ボケない脳をつくる』p.26

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