本当に忙しい?理系大学生のキャンパスライフとは。

 理系の大学生はバイトができないってほんと?

新入生の皆さんご入学おめでとうございます。大学生になったら、アルバイトをしてみようと思っている大学生も多いと思います。しかし、親や周囲の友達から「理系学部は忙しいからバイトなんてできないよ」と言われたかも少なくないのではないでしょうか?文系などに比べて忙しいイメージを持たれがちな理系学生ですが実際どれくらい忙しいのか、筆者(慶應義塾大学理工学部)の履修状況とともに紹介していこうと思います。

履修状況紹介

下記は筆者が大学1年次の履修です。

春学期

秋学期

 

  あれっ意外と空きコマが多い? 

筆者が初めてこの履修を組んでみたとき「意外と授業が少ないな」と感じました。高校の時と比べると一気に楽になったなと感じ、周りの理工の友達も似たような履修で特につらそうにしている人はいませんでした。文系の人と比べ自分たち理系学生が特に忙しいという印象もなかったです。

実験は忙しい

前述のように、「理系でも大学生活って普通に楽だな」と思っていた筆者でしたが秋学期になって考えが一変しました。その原因は実験です。この実験、通常の授業は1コマ(90分)のところ、なんと2コマ(180分)ぶっ続けで行われます。そのため3時間かけて実験を行うことになるのですが、しっかり予習して実験手順を確認してこないと時間通りに終わらないことがあるほど、量があります。もちろん時間が過ぎても実験が終わらなければ帰れないので必死に実験を進めることになりました。また実験が終わってからも忙しく、実験レポートを書かなくてはいけません。この実験レポートが中々大変で1万字近いレポートを一週間で完成させなければなりません。もちろん考察が甘いものなどは再レポートとなり訂正して提出しなくてはいけなくなるので真剣に取り組まなければなりません。この実験レポートが理系を一番苦しめているものの正体です。 

学年が増すごとに忙しい?

下記は筆者が大学2年次の履修です。

春学期

秋学期

 化学系は実験がさらに忙しくなる

筆者は「管理工学科」という工学系の学科のため実験の量自体は1年次と変わりませんが、化学系のように実験が中心となる学科に入ると週に2回実験があるため1年生の倍以上に忙しくなります。

研究室に入るまではそこまで忙しくない 

2年生になると忙しくなる学科もありますが、バイトやサークルを続けている人は多いです。では一体いつから本当に理系学部は忙しくなるのでしょう?答えは研究室に所属してからです。大抵の大学の理系学部は4年次から研究室に所属するようになりますが、そうなるとバイトやサークルを辞めていく人が多くなります。しかし、文系も4年生は就活で忙しくなることを考えると理系だけが忙しいとは言えないですね。

 実際理系って文系より忙しい?

実験レポートに追われる

筆者が考えるに、理系が文系に比べて忙しいと呼ばれる最大の要因は「実験」があるからだと思います。実験レポートが終わらないがために、飲み会を断るというパターンも多く、それだけ実験レポートが大変だということを表しています。しかし理系学部にとって実験とは、なくてはならないくらい大切なものであることは間違いないのです。確かにレポートは大変ですが、実験が成功したときは非常に嬉しいもので、楽しいと感じる実験も多くあります。

語学はその分緩い 

これだけ書くと理系だけが忙しいという印象を持つかもしれませんが、逆に文系の方が理系よりも忙しいこともあります。語学は理系の場合、週に1回である事が多く、必修科目も1,2年生まで、という事が多いです。実際、慶應義塾大学では第二外国語が必修なのは1年生の間だけであり、英語の必修に関しても1,2年次に週1コマのみなので語学の勉強はあまり多くなく、語学が苦手という人にとっては理系より文系の方が「しんどいな」と感じる人も多いのではないでしょうか。

必修が多く履修を好きに組めない 

理系と文系の履修の上で最も違う点が履修の自由度になります。理系の場合は履修の殆どが必修のためあらかじめ決められており、あまり自由度がありません。それに比べ文系は必修が少なく自分で決められる履修が多くなります。そのためバイトやサークルなどに融通が利きやすいというメリットがあります。履修がバイトのシフトと合わずに、バイトを落とされたりやめさせられたりする場合も少なくないのではないでしょうか。

理系だからこそ受かりやすいバイトもある 

先ほど、理系はバイトを落ちやすいと書きましたが、逆に理系が受かりやすいバイトというのもあります。例えば塾講師など理系大歓迎という求人が多く、理系ならほぼ無条件で受かるところもあります。他にもテスト採点のバイトなど、どうしても理系の人間が必要なバイトでは理系の方が受かりやすいことも多くあります。 

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 いかがでしたでしょうか?確かに理系は実験や実験レポートなどがあり忙しいのは否定できませんが、それでもバイトやサークルなど十分にできる程度の時間はあります。もしバイトやサークルをできるか不安になっていた新入生の方がいたら、安心してください。また実験が大変と書きましたが楽しさも感じられることも多くやりがいを感じられることもたくさんありますので、理系ライフを楽しみましょう!