対人関係に悩んでない?時間感覚が人に与える影響とは

私たちは普段、時間に沿って生活をしています。しかし、時計の時間を気にすることはあっても、時間そのものの役割について考えたことはありますか?

私たちの生活の中で「時間感覚」はどのような場面で影響を与えているのでしょうか、2つの例でご紹介します。

楽しい時は時間は早く過ぎる。退屈な時は遅い。これってなんで?

これは、「時間(時計)を意識する頻度、意識によって引き起こされる」と言われています。場面ごとにみてみましょう!

楽しい時は、時間が早く過ぎる

このような状況だと、
・その時やっている事や作業に注意がいく
・時間経過以外のことを考えている
つまり、時間を気にする頻度が低くなります。

集中している時や話し込んでいる時など、あまり時計を見ないので、気づいたら時間が経っていると感じやすいのです。

退屈してる時は、遅く感じる。

こう感じるのは時計を確認したり、終わりを想像したり、時間の経過を意識する頻度が高いからです。恐怖を感じている時や、退屈な時、早く終わらないかなという感情の時は、時計を見て経過した時間を確認しますよね。そうすると、10分経った感覚でも、実際はまだ5分も経ってないとなり、長い…と感じてしまいます。

楽しい時間を伸ばしたいとき

日本心理学会では、「楽しい時間を伸ばしたいときは、身体的代謝を上げるといい」という意見も出ています。

感じられる時間の長さに影響を及ぼす要因には、身体的な代謝を挙げることもできます。同じ長さの時間であっても、代謝が激しいときには長く、逆に代謝が落ちているときには短く感じられます。

日本心理学会:https://www.psych.or.jp/interest/ff-36.html

上記のように、代謝と感覚が関わっているという事が分かります。

 

体内時計が崩壊すると…?

体内時計(生命時計)は、生まれつき備わっています。人間だけではなく、動物や昆虫など、個体の能力を最大限に発揮させるために、大切な役割なんです。人間の体内時計は、光を浴びることでリセットされ、一定のリズムを刻んでおり、血圧管理や、ホルモンの分泌も体内リズムの1つです。

光を浴びる事で、脳が指令を出し、体内が動きます。このことは、「体内時計の調節に重要な環境光を感受できない、全盲の方の約半数が極端な夜型、昼夜逆転型である。」ということからも証明されています。(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)

体内時計が崩れると、後々たくさんの症状が出てきます。
眠りたくても眠れず、ストレスも徐々に溜まります。体内時計の崩壊が、がん発症の一因でもあると言われているくらいです。身体の設計図である遺伝子に異常が起きる事で、がんが発症する一因になるそうです。(東京医科歯科大学名誉教授)

体内時計の崩壊を治す方法は様々ありますが、時間はかかっても一番ポイントなのは、
自然光を浴びること、朝ごはんを食べることです。この2つが、体内サイクルにおいて大切な始点になります。
私たち自身、時間に支えられていると感じる事実ですね。

最後に

普段意識する以上に身近な存在の「時間」。相手に与える影響や印象だけではなく、自分に与える影響もあるという事が分かって頂けたかと思います。自分にストレスが溜まることで、自分だけではなく周りに良くない影響を及ぼしている事があるかもしれません。その根本的な原因が、コミュニケーション能力の低さではなく、体内時計の崩壊だったりするかもしれません。

「時間」の他にも、普段意識していないものが、意外と周りに影響を与えている、という事があると思います。そのようなものを意識すると、対人関係などに変化が起こるかもしれませんよ!